
 別府温泉発展の礎を築いた油屋熊八翁を偲ぶ「第67回油屋熊八翁碑前祭」が31日午前9時、別府公園で雨が降る中で開催され、約50人が出席した。
 八幡朝見神社の神大和男宮司らが、神事を執り行った。
 奉納吟を、岳星会の野田岳珠、廣島岳燈の2人が吟じた。
 長野恭紘別府市長(油屋熊八翁顕彰会会長)、西崎徹・宇和島市観光物産協会総務部長(会長代理)、小野正明・別府市議会議長、西謙二別府商工会議所会頭、井出智昭第41普通科連隊長ら11人が玉串を捧げた。
 神事終了後、長野市長が「こうして幾度か皆さんが集まって、油屋熊八翁のことを思い出し、心を一つにする機会となっています。別府観光の祖の熊八翁ですが、当時は突飛なアイデアが年月を経て、今ではレトロな時代を象徴するように刻まれています。受け継いでいくのは熊八翁の精神。良いものは残しながら、果敢に挑戦していき、多くの人を魅了し心を癒していく」とあいさつ。
 来賓を代表して西崎宇和島市観光物産協会総務部長が「熊八翁は宇和島市民の誇るべき郷土の偉人です。温泉で人々を幸せにしたいという志を抱き、日本を代表する温泉観光地の別府市を築き上げました。時代を先取りした発想と郷土愛と人々を思う情熱に支えられました」と会長のメッセージを代読した。
