別府まるごと ひと・まち社会見学会

白菊の中で最も古い「菊乃間」を見学する参加者

 別府市と「ひとまもり・まちまもり協議会」共催の別府市民向け「別府まるごと ひと・まち社会見学会」が4日から始った。
 市内にはおおむね中学校区で7つの「ひとまもり・まちまもり協議会」が設置され、従来の町内単位、小学校区単位では解決が難しい共通の課題に対して、中規模多機能自治を展開。協働で取り組んでいる。自治会をはじめ、学校、PTA、NPO、地域団体など多様な団体が力を合わせて地域づくりを行う、地域コミュニティとして展開している。
 より地域を知るきっかけとして、協議会の活動を知り、参加してもらうきっかけとしてそれぞれの協議会ごとに旅館・ホテルや観光施設、事業所など30カ所で来年2月7日まで実施する。745人の定員に対して、829人の応募があった。
 4日は、「あったまる宿ホテル白菊」と「ホテルサンバリーアネックス」で行われた。白菊は午前と午後の2回あり、午前の部には13人が参加した。平松徹夫山の手ひと・まち協議会長が「山の手ひと・まち協議会では、『助け合い 地域の絆』をキャッチフレーズに地域課題の解決に取り組んでいますが、まだまだ問題は山積しています。地域の施設や企業とタッグを組んで、地域の活性化などにつなげ、地域のことをよりよく知ってもらおうと企画しました。観光の拠点である白菊と手を取り合って何か出来ないかなと考えています」とあいさつ。
 佐藤裕白菊副支配人が「創業75周年を迎える、老舗の旅館です。昔ながらの宴会場もあり、大浴場もあるので、見ていただきたい。コロナ禍で初めて1カ月ほど休館しました。原点の1泊2食をブラシュアップした取り組みをしています」とあいさつ。
 2班に分かれて、客室、ラウンジ、大浴場、宴会場などを見学。ホテル内には、「ミシュランガイド熊本・大分2018特別版」で2つ星を獲得した「日本料理 菊彩香」があり、完全個室の部屋を見学。館内で当初からの建物として残っている「菊乃間」は、現在は宿泊客に開放され、日本庭園をゆっくりと眺めながらリラックスできる空間となっていることなどが説明された。
 見学を終えた参加者は「ジムに来たことはあったが、客室は見たことがなかったので、よかった」「地域の中にある旅館を見ることができて勉強になった」など新たな地域の魅力を感じた様子だった。