東町温泉がクラウドファンディング

クラウドファンディングに挑戦中の東町温泉

 浜脇1丁目にある「東町温泉」が、施設改修のためのクラウドファンディングに挑戦している。
 東町温泉は古くから地元の温泉、いわゆる「ジモ泉」として愛されている。大正初期に開業された時は「東温泉」と呼ばれており、現在の建物は、昭和30年代に1階(地下)が温泉施設、2階が公民館に建て替えられた。JR東別府駅のすぐ近くで、レトロな雰囲気で人気がある。番台でお金を払って階段を降りていき暖簾をくぐると脱衣所と浴場がある昔ながらのスタイルの温泉で、広い洗い場に小さな浴槽がある。網中いずるさんが、男湯には高崎山とうみたまごを、女湯には鶴見山をイメージした壁画を描いている。また、別府短編映画の5作品目でお笑い芸人チュートリアルの徳井義実さんが監督を務めた「喝采は聞こえない」のロケ地にもなった。別府八湯温泉道の対象施設でもある。
 多い時には1日70~80人の利用があったが、街並みや生活様式の変化などによって利用者は減少しているという。また、老朽化が進み、少しずつ改修はしてきたものの、洗い場のタイルがはげて危険な状態で、天井のコケなど業者に頼なければ落とせない場所もあり、苦労しているという。管理人の三ケ尻智恵美さんは「何とか安全に利用してもらいたいと考えて、クラウドファンディングにチャレンジしてみようと思いました。料金の値上げもしましたが、これ以上はと思う。やっと運営している状態で、何とかタイルの張替だけでもして、未来につなげたい」と話す。
 クラウドファンディングは、「レディーフォー」で行っており、12月14日までに150万円を目標にしている。寄付は3千円から3万円まであり、温泉名入りタオルや入浴券、番台体験などを返礼品としている。3万円コースでは、温泉を貸し切りにできる返礼品もある。