SNSロマンス詐欺被害防止に貢献

SNS型ロマンス詐欺被害の
防止をした(前列)衞藤恵さん

 別府警察署(羽田優一署長)は26日午前9時30分、SNS型ロマンス詐欺被害防止をした1人に感謝状を贈呈した。
 受賞者は、大分銀行石垣支店大学通支店のパート従業員、衞藤恵さん=別府市在住、30歳代=。同支店の久保哲也次長が同席した。
 感謝状を贈呈した羽田署長は「衞藤さんの高い防犯意識と機転の利いた声かけで、お客さまの大切な財産を卑劣な詐欺集団にだまし取られることなく守ることができました。警察だけでは被害を食い止めることは非常に厳しい状況です。今後も犯罪の予防と被害防止にかかる地域社会の貢献に対して、ご協力をお願いします」と謝辞を述べた。
 衞藤さんの功労は今年11月18日午前11時過ぎごろ、勤務する同支店で来店しATMを利用中の高齢男性が「振り込みができない。海外の女性にお酒代を振り込む」など申し立てて携帯電話の画面を見ながら、振り込み手続きをしようとしていたことから、詐欺の被害を疑い、上司に報告するとともに警察への通報を依頼し、SNS型ロマンス詐欺被害を未然に防いだ。
 高齢男性とのやりとりを聞かれた衞藤さんは「ここに振り込みをしたいと画面を見せられたときに、不自然と感じていろいろ話を聞きました。商品の購入代金と言われたので、商品が届いたかどうかを聞きました」
 一番怪しいと思ったポイントを聞くと「商品が届いていると言っていましたが、振り込みが終わった後に『完了報告書を送ってほしい』と書かれていたが、普通はそのような言い方をしないので、おかしいと思いました」と話した。
 近年詐欺が増えている印象があるかを聞くと「高齢の方だけでなく、若い方でも投資詐欺に遭っていると感じています」と述べた。
 銀行での声かけについて「金額の大きい出金や振り込みに対しては、必ず内容をしっかりと聞き、少しでも不自然さを感じたら上司に報告しています」とこたえた。