
料金などについて協議した
別府市公共交通活性化協議会(会長・阿部万寿夫副市長)は、第4回協議会を11月28日午後4時、市南部地区公民館で開いた。
増加する外国人観光客の移動手段対策として4月28日から実証実験を行っている「湯けむりライドシェアGLOBAL」について、迎車料金を現在の千円から500円に引き下げることと、新たに貸し切りを導入することについて協議を行った。
4月28日から11月25日までの1日平均乗車は36・8件で、売上は2489万4千円となっている。「タクシーの稼働数が横ばい傾向にあるなか、タクシーを補完する移動の需要を獲得し、乗車実績を上げている」と分析。当初は外国人観光客対策として開始したが、運航開始から4週間時点で国内利用者が4割に、10月末時点では59・4%と外国人客を上回るようになっている。
11月6日から21日かけて市ホームページ登録者にアンケート調査を実施し、485件(市内463件、県内18件、国内4件)の回答があった。「利用したことがある」と答えた人は15・1%にとどまり、利用したきっかけは「タクシーに乗れなかったから」が53・4%、改善してほしい点について、料金設定(迎車料金)が51・8%と最も多く、「金額をタクシー並みにしてほしい」や「市民が利用するには高すぎる」との声も。一方で、迎車料金を高く設定することで観光客はライドシェアを、市民は既存のタクシーを利用してもらうようにすみ分けをしてきた。
長野恭紘別府市長が「タクシー事業者と協議を重ね、自治体型のライドシェアとして導入し、役割分担は果たせてきたのではないかと思う。タクシー事業者もアプリを導入してくれて、ありがたい。インバウンドの比率が逆転し、なかでも市民の利用が多く、不満が募っている。ドライバーが不満を吸収せざるを得ず、モチベーションにかかわる。皆さんと協力しながら、ベストミックスは何か、どういう役割を果たしていけるか、迎車料金を少しでも下げて住民の負担を減らしたい」と理解を求めた。
委員からは「迎車料金を引き下げることで、既存の事業者への影響が懸念される」「下げた後のデータをしっかり開示すべき」「迎車料金を下げることで、収入も減ると思う。補填はどうするのか」などの意見が出た。また、一般社団法人別府市産業連携・協働プラットフォームBーbizLINKからインバウンドニーズに沿った観光プランと輸送として、貸切型輸送の提案があった。いずれも、承認された。
