
長野市長、(オンライン参加の)目[me]の
荒神明香さんと南川憲二さん、山出プロデューサー
混浴温泉世界実行委員会(檜垣伸晶実行委員長)は「Alternative―State(オルタナティブ・ステート)第7弾」の記者説明会兼地域住民説明会を11月28日午後1時、鉄輪字風呂本の地熱観光ラボ縁間2階で開催し、メディアや地域住民ら約20人が出席した。
檜垣実行委員長が「オルタナティブステート全8作品が今年度で完成となっています。今回はシリーズ7作目。目[me]の皆さんは、別府を非常に愛していただき、熟知されています。2016年に別府市役所で作品展開しており、私は本庁舎内で仕事をしていましたが『これは宇宙船内だ』と感じました。非常に奇抜そして素晴らしい現代アート展開に、共感しました」
「今回は空間の広がり、世界に開いた穴という表現されており、前回の『目InBeppu』で展開された宇宙そのものが広がるという感覚がある。近くに植物元気炉があり、作品が点から線につながっていき広がっていく。新しいアートの展開ができる」、顧問の長野恭紘別府市長がそれぞれあいさつ。
山出淳也プロデューサーが招聘アーティストの現代アートチーム「目[me]」の紹介と、内容を説明した。
目[me]は、アーティストの荒神明香さん、ディレクターの南川憲二さん、インストーラーの増井宏文さんの3人を中心とした現代アートチーム。個々の技術と適性を活かしたチーム・クリエイションを核に、「いつも我々の眼前にある”ただの世界”を、あらためて経験するような」作品を、大規模なインスタレーションや都市空間として、国内外のさまざまな場所で発表している。日本各地の芸術祭への参加、受賞歴や美術館などでのパブリックコレクションも多く、近年、目覚ましい活躍を見せる注目のアーティスト。別府での作品発表は、「目InBeppu」(2016年)、「GALLERIA MIDOBARU」(20年)につぐ3回目となる。
今回の作品は、オルタナティブステート#2「spaceⅡ」と銘打ち、大字鶴見北中の谷の湯通りにある一軒の民家の2階部分に開いた穴の先には「岩窟」が広がる。家が先か、岩窟が先に形成されたのか、当たり前だと思っていた感覚が揺らぐような不思議な風景が出現する。鑑賞者は予約制だが、作品を外から眺めるだけでなく、内部にも入ることができる。
説明後、質疑応答があり、アーティストの荒神明香さん、ディレクターの南川憲二さんが「町の唐突に穴があること自体が、私たちの作品。町に存在し見ることで自分たちの日常から出るきっかけになってくれる。彫刻としての作品性もある」と答えた。
最後に、荒神さんが「鉄輪は何回来ても、持っている力に圧倒されて考えていることなどがすべて吹っ飛ぶ。実際に、この地に足を運んでもらって作品を通して鉄輪、別府を感じてほしい」と述べた。
関連イベントは、次のとおり。
▽作品お披露目会=12月23日午後1時30分から同2時、作品「spaceⅡ」前、参列者は現代アートチーム「目[me]」ほか、ただし内部には入れない▽アーティスト・トーク=同日午後6時から同7時30分、熱の湯温泉2階公民館、登壇は招聘アーティスト「目[me]」、進行は山出ディレクター、料金無料、定員30人(要予約、先着順)、予約はフォーム(https://sgf
m.jp/f/me)または電話(番号22・3560、月~金曜日、祝日を除き午前9時30分から午後5時30分)▽一般公開=来年1月以降、内部に入ることができる(15~30分枠の予定)、要予約。
