別府商工会議所青年部の経営講演会

講演する家入一真さん

 別府商工会議所青年部(幸康史第39代会長)の第43回経営講演会「共感が最強の武器になる~共に創る組織と対話のマネジメント~」が8日午後7時、別府市公会堂大ホールで開催され、200人以上が参加した。今日新聞社など後援。
 初めに、山本怜央研修研鑽委員会委員長が開催の言葉を述べ、幸会長が「我々、青年部の活動の一丁目一番地は『研修研鑽』です。自身の成長から企業の成長につながり、企業の成長が別府市の発展につながると信じて、活動しています。経営講演会は、我々の研修研鑽を象徴する事業。家入さんは多くの人生経験を積まれて、起業されました。それから多くの出会いや苦労をし、さまざまな創業をしています。現在は起業家として活動しており、本日の講演を聞いて皆さん自身の成長と事業所の発展につなげるヒントになれば」とあいさつ。
 講師は、GMOペパボ株式会社、CAMPFIRE株式会社、BASE株式会社などの立ち上げに携わり、現在は「日々のパンと器MIKAWAYA21」代表としても活躍している起業家の家入一真さん。
 家入さんはさまざまな活動をしており、2014年には東京都知事選に出馬、自分の世代の代弁者がいないので、SNSを使い若者の声を聞き、居場所をつくることをめざした。その後、2025年にさとのば大学理事、MIKAWAYA21の代表取締役に就任した。
 「なぜ、こんなにもたくさんの活動を立ち上げるのか。それには人生をかけて実現したい世界がある。人生のミッションとして、居場所をつくり、誰しもが声をあげられる世界をつくること」と話した。
 さまざまな人生経験を経て、インターネットに救われた経験から、インターネットの本質とは「あらゆるものを民主化し、誰しもが声を上げられる世界をつくる」ことにあると信じて、自身の経験をもとに、個人の活動を後押しするプラットフォームや居場所をつくってきた。
 共同体の崩壊、この時代の台頭、人口減少、リモートワークやタイムワークなどの働き方の多様化、失敗が許容される場所などがあり、これまでの仕組みや社会、経済が機能不全を起こし、こぼれ落ちる人たちが出てくるため、居場所を作る必要がある。
 また、共助仕組みの必要性は、人口増・経済成長をしているときは自助・公助ともに限界が来ているほど多かったが、人口減・経済縮小のときは共助の割合が多くなるため、新しい支え合いの仕組みが必要となってくると説明した。