
解体工事の様子を見学した
日出町大神にある町有形文化財「日出藩御茶屋襟江亭主屋」の解体工事見学会が13日午前10時半から、現地で行われた。約130人が参加。
「御茶屋」は、戦国時代末から江戸時代にかけて、将軍や大名などが宿泊・休憩に利用した施設。街道筋や交通の要衝、寺社などに設けられ、日出藩領内にもいくつかの御茶屋が営まれていたが、唯一現存するのが「襟江亭(きんこうてい)」。
「襟江亭」は、寛文7(1667)年に、3代藩主・木下俊長の命によって、深江港(現在の大神漁港)の北岸に造営された。初代藩主・木下延俊が営んでいた御茶屋を現在地に整備されたと伝えられている。
これまでの調査で、屋根瓦は寛文7年以前の製作とみられる軒平瓦や軒丸瓦などが数多く確認されており、初代藩主の御茶屋の部材を転用して造営されたことが分かっている。また、釘隠の飾金具の形状や図様などから桃山時代より江戸時代初期にみられる武家建築の伝統意匠、また、17世紀半ばから後半にかけての宮延人の美意識にも通じる意匠が読み取れ、造営当初に製作されたものであることが明らかになっている。
老朽化が進み、危険な状態なため取り壊しが計画されていたが、平成28年度に日出藩御茶屋襟江亭保存調査委員会(伊東龍一委員長)が設立され、令和6年度に文化財指定して現在にいたる。
見学会では、襟江亭の歴史や調査、評価、保存工事の概要について説明。現地を実際に見て、当時の様子に思いをはせながら見て回った。また、解体部材の展示もあり、参加者は貴重な部材を興味深そうに見ていた。解体は手作業でていねいに行い、川崎工業団地北棟に保存棚を設置して格納することにしている。
