国の安全保障の基本理念は「専守防衛」から「有事即応」に劇的な変化があったが、これを詳細に報道、解説したメディアはほとんど無い。その昔仮想敵とする対抗部隊甲、乙が具体的に存在する事を認め、あらゆる有事に備える態勢が求められるようになった。
とくにトランプ大統領の出現から「有事」が目前の危機であり、常に存在する事が立証された。古くからの親米の同盟国は手早くスピーディーに危機を創出してこれを踏み絵とするかのようなイメージ。ここまで付き合っていいか。ベネズエラ、グリーンランド、イランと砲火を交えた国に対してなぜ専制攻撃に出たか。違法薬物の密輸、グリーンランドは領有権の拡大意欲、イランは核開発の即時停止などと、一応の理屈は付けるが、最終的にはディール(取り引き=商売)だ。国軍に命じて戦火をまじえ、あるいは国の武装集団をもって国際的な「紛争」あるいは問題の解決手段とする事はまぎれもない「戦争」である。犠牲となるのはいつの世も、守るべき手立ての無い女性や子どもや高齢者であり、社会的弱者である。
同盟国の元首ドナルド・トランプ氏はアメリカ・ファースト、MAGA(メーク・アメリカ・グレート・アゲイン)を旗印に自国の利益を最優先に諸国と争う姿勢を崩すことはない。老いの一徹的な信念がある。最近のアメリカの戦争パターンは、その国の最高指導者を一方的に殲滅して、機能不全に陥ったところで要求を飲ませる。今日この頃始まったワケではない。斬首作戦と銘打ったお家芸的な戦闘方針は実は第2次大戦から今日に至るまで散見できる。アドルフ・ヒトラー暗殺計画、東京大空襲、典型的な長崎、広島。最近は3・11テロの首謀者ウサマ・ビン・ラディンの「暗殺」。ニューヨークテロの首謀者と認めると潜伏先を特定して特殊部隊がこれに対応した。国際犯罪の被疑者ながら、法廷で裁かれる事も無く処断された。
アメリカは我が国に民主主義、資本主義など「自由」をもたらした世界最大のリーダーであり、同盟国は相互の友好親善の意識が共有でき、同盟の一翼を担うことは即先進国の仲間入りを果たす役割が付与される。コーラーとマクドナルド、ハリウッドの映画は古き良きアメリカの典型的なスタンダードモデルで地球を包み込んだ。日本とは少し格上の良き相棒としての風格も備った時代もあった。しかし、歴代のアメリカ大統領は決して他者を口汚く罵る事はなかった。日本の「有事」とは、北や、中国だけではなく、ひょっとしてトランプ氏の存在そのものも含まれるのでは?
イラン攻撃に使用したミサイルなどの武器は約千六百億円。ITなどの機器代金も千四百億円。費用対効果を即座に公表して。戦術の有効性を誇った。求めるものは金銭的な利益というのは分かり易い。金銭の得失が「有事」そのものだからだ。
また少し気になった。イラン攻撃で中東諸国に滞在中の邦人対応は、一旦陸路で中東各国内空港に移動して、チャーターした民間機に搭乗して帰国の途に着く。馬鹿げた「おっとり刀」の対応だ。米国から高い値段で買わされたオスプレイを派遣し、ペルシャ湾に駐留する米空母に乗り込み、邦人の安全確保に努めるべきだろう。アメリカ製品で国が守れる証明手段も有事即応体制の確立であるべきだ!米国が本気で日本を守る意識があるのか。「同盟国」の交わり方を見直そう!
(陽)
