大分県はこのほど、令和3年度の大分県観光実態調査を発表した。
大分県を訪れる観光客の客層や旅行形態、旅行目的、交通手段の傾向などを分析し、今後の観光振興戦略の策定、マーケティング活動を行うための基礎データとするのが目的。
5月に1223人、9月に1414人、11月に1837人、今年2月に1105人にサンプル調査に協力してもらった。調査地点は、べっぷ地獄めぐり、国宝臼杵石仏、大分マリーンパレス水族館うみたまご、ハーモニーランド、由布院温泉、道の駅きよかわ、宇佐神宮など20カ所。
回答したのは、男性55・1%、女性44・9%。年齢別では、60歳以上が29・4%と多く、40歳代19%、50歳代18・2%、30歳代16・7%、20歳代14%、20歳未満1・9%。
居住地別では、県外が51・7%、県内48・3%。県外客の半数以上の55%が福岡県となっている。県外客の来訪回数は、5回以上が38・5%と高く、リピーターが多いことがうかがえる。
旅行の目的の87%は「観光」。日帰りが69・8%と半数を超える。人数は「2人」が46・2%、3~5人33・7%と少人数での旅行を楽しんでいる人が多い。
大分県を選んだ理由(複数回答)では、「温泉」が31・5%で、大分県の魅力の大きな部分を担っていることが分かる。居住地別では、福岡県以外の地域では「温泉に魅力を感じる」と答えたが、福岡県では「自分の居住地から近かった」が一番多くなっている。また、ほとんどの人がインターネットから情報を得て、旅行をしていた。
旅行の予定を聞いたところ、「名所・旧跡見学、寺社参拝」が45・2%で、次いで「自然風景観賞」43・2%、「ご当地グルメ」28・9%の順になっている。県内に宿泊した人の日数は、1泊が最も多く、71%。宿泊地では、別府市が51・3%で圧倒的に多く、次いで由布市23・6%、大分市9・3%だった。
旅行にかかる費用について、日帰り旅行は平均約5464円、宿泊旅行は平均約4万8342円。宿泊客で一番多い価格帯は2万円未満。
総合的な満足度は「非常に満足」と「満足」を合わせると85・8%の人が満足している。再び大分県を訪れたいかとの質問には「大変思う」と「思う」を合わせると90・8%に及んだ。
一方で、改善してほしい部分を聞くと「食事・買い物スポットの充実」9・2%、「公衆トイレ(清潔さなど)」7・1%、「交通渋滞、駐車場の確保」6・7%などとなっている。
新型コロナウイルス感染拡大による旅行先選択への影響については、85・2%が「影響していない」と答えた。