令和4年第2回別府市議会定例会は15日午後1時、一般質問で平野文活氏(日本共産党議員団)、穴井宏二氏(公明党)が質問し、「観光で稼いで福祉に回す」、非正規職員の現状、ヤングケアラー・老老介護、民間救急の活用などについて質問した。
一般質問は同日で終了し、17日に各委員会報告、少数意見者の報告、討論、表決が行われる。
観光で稼ぎ福祉に回す
平野文活氏(日本共産党議員団)
平野文活氏が「観光で稼いで福祉に回す」について「今年の4月初めに視察した明石市は、子育て支援を充実させて人口が増えて税収が増えた。平成24年から令和3年12月にかけて人口が4・7%増えており、市民税が平成22年度から令和2年度の決算額で17億9500万円増額している。別府市の具体的な目標や見通しは」に質問。
矢野義知財政課長は「別府の基幹産業の観光で得た財源を、福祉分野を中心とした施策に充てることで福祉や市民サービスの充実を図るためのもの。観光を中心とした経済循環を政策の要点として表している。観光で稼ぐことは本来のあるべき姿であり、基本的な経済の循環の形。子育て支援についても行っている。観光業で稼ぎ、雇用や市民所得の増加に繋がる」と答えた。
平野氏は「平成28年、令和3年の事業所の数と、従業員数は」と質問。
矢野財政課長は「その間、事業所数は410軒減少、従業員は2663人減少。事業所数、従業員数ともに減少しているが、とりわけ事業所数は農林漁業、電気・ガス・水道、情報通信業、医療福祉など、従業員数は農林漁業、医療福祉などの各分野では増加している。基幹産業の観光に関係する宿泊業、飲食サービス業では全国平均より事業所数は5ポイント、従業員数4・5ポイント減少率は抑えられている」と答えた。
そのほか、新型コロナウイルス対策、非正規職員の現状などについて質問した。
民間救急の活用について
穴井宏二氏(公明党)
穴井宏二氏は民間救急の活用について「新型コロナ感染拡大において、比較的症状の軽い患者の病院搬送、転院、宿泊療養施設への移動に民間の救急車がある。民間救急車と消防の救急車との違いは」と質問。
後藤英明警防課長は「民間救急車とは患者などの搬送事業者として認定を受け、入院患者が別の病院に移るときや体が不自由な方が通院など緊急性の低いときに使う。事業者によっては、在宅療養者が行事や家族との旅行に使用するなどのサービスもあり、もしもの際に備えた利用もある」
「緊急走行は出来ないが、介護、福祉タクシーなどの患者搬送用自動車と違い、ストレッチャーだけでなく呼吸を管理する機器や酸素・心電図を測定する機器などの医療機器が搭載されている。必要なときは医療措置を施すことが可能」と答えた。
穴井氏が「民間救急とはいえ、高い能力を装備していると思う。民間救急の事業者の認定の条件は」と質問。
後藤課長は「国土交通大臣の許可証または登録証の取得、呼吸などを管理する資器材や患者を乗せて移動するストレッチャー、車イスを固定する装置を備えた車両の整備、乗務員が医師、助産師、看護師、保健師などの資格者もしくは消防機関が行う講習により患者搬送の乗務員適任証の交付を受けた者が常時2人乗車できることが要件になっている」と答えた。
そのほか、ヤングケアラー・老老介護などについて質問した。