大分県はこのほど、地域防災計画の修正を発表。国の防災基本計画の修正内容を反映させつつ、県等の防災関連施策の進展による修正を行った。
昨年7月に、静岡県熱海市で大雨によって盛土が崩壊して土石流が発生。多くの死傷者が出たことを受けて、盛土対策の強化を新設。総点検等で危険が確認された盛土について、速やかに是正指導を行う。
また、災害時における安否不明者の氏名公表について、これまで年齢や性別などは発表していたが、氏名は公表していなかった。今回の修正では、人命を最優先とした迅速かつ効率的な災害対応を実施するため、基本的に家族の同意があり、住民基本台帳の閲覧制限がなければ、氏名、住所(大字まで)、年齢、性別、被災状況(死者は死因)を公表することを決めた。非公表とする場合でも、市町村名や年代、性別など個人が特定されない範囲で公表するとしている。
避難所での食物アレルギー対策として、市町村に、避難所での食料、水、生活必需品などの配布について、食物アレルギーを有する避難者のニーズ把握やアセスメントの実施、食物アレルギーに配慮した食料の確保・配布などに努めることを求める。
他にも、災害時交通マネジメント検討会の設置、流域治水の推進、応援体制の強化として、土木・建築職などの技術職員が不足する市町村へ、県が中長期派遣を行う、県地震・津波防災アクションプランの中期見直しの反映をなど行っている。
近年、多くの大規模自然災害が発生しており、毎年、地域防災計画を必要に応じて修正してきた。
令和3年度には、新型コロナウイルス感染症の対策など、避難所における新たな対策も必要となっているため、状況に応じた対応が出来るように改正を続ける。