大分県東部振興局は9日午後6時半、杵築市の野上家で「宇宙トークセッションin杵築」を開催した。
コーディネーターに高山久信株式会社minsora代表取締役、パネラーに世界で最初の宇宙旅行者100人に選ばれて間もなく宇宙旅行予定の稲波紀明株式会社船井総合研究所ライン統括本部シニアエキスパート、川田政昭関崎海星館長、永松悟杵築市長が登壇。「月を見上げて、宇宙と大分の可能性を語ろう」をテーマにパネルディスカッションを行った。
高野信一局長が「大分空港が宇宙港に選定され、宇宙教室などをさせてもらっています。宇宙と大分県、杵築市を考えてもらえる企画になればと思います」とあいさつ。
稲波さんは「2005年に申し込んで、来年4月には宇宙に行けます。宇宙港が出来ると、単純に宇宙に行けるということだけではなく、地域が活性化する。世界中から人が来る。スペースポートから新しい仕事が生まれる。今あるビジネスとかけ合わせることで、新しいビジネスができると思う」。
川田館長は、月のクレーターに名前のある杵築市出身の麻田剛立について「月の表にあるクレーターの中で、唯一実在する日本人の名前がついている。江戸時代の医者で天文学者」と紹介。永松市長も「三浦梅園に宛てた手紙に書かれた月面観測図は、日本最古の観測図とも言われている。ずっと天体観察を続けた人」と説明。「型にはまらない、あらゆることに興味を持つことが大切。人との出会いで人生が変わることもあるので、そういった出会いの場を作ることが大切だと思います」と述べた。
この日は、雨で月は見えなかったが、訪れた人たちは、興味深そうに話を聴いていた。