令和4年第4回別府市議会定例会が6日午前10時、再開されて議案質疑が行われた。
▽阿部真一議員(自民党議員団)が別府スペースバレーについて「別府市としても事業を幅広く行っていくことと理解している。事業内容や目的は」と質問。
竹元徹産業政策課長が「今回の補正予算の目的は、大分空港が宇宙港に選定され、大分空港でのロケット打ち上げの実現により、県内でも将来的な発展が見込まれる。子どもたちにも宇宙を身近に感じてもらうことで地域一体の機運醸成を図る」と答えた。
阿部議員は「初めて別府市が予算を付けて、民間の実行委員会のもとにイベントを開催する。なお一層、市民の皆さんに宇宙港のあり方、宇宙ビジネスのあり方を教育の現場でも民間と知恵を出し合ってより良いものにしていってもらいたい」と述べた。
そのほか、指定管理者の指定などについて質問した。
▽荒金卓雄議員(公明党)が空き家対策に要する経費の追加額について「私は母親と一緒に楠銀天街に買い物へ行っていた世代。今はほとんどシャッターが閉まっている。非常に危ない状態の老朽家屋があり、所有者不明などの状況。具体的にどのぐらいの広さを解体するのか。更地はどうするのか」と質問。
渡邊克美都市計画課参事が「今回、別府市で略式代執行をするのは、180平方㍍ある。両隣りの老朽空き家は、所有者が分かっているので同じタイミングで解体できないか交渉している」と答えた。
荒金議員が「180平方㍍の更地の今後の何らかの方向性があれば聞かせてほしい」と質問。
渡邊都市計画課参事が「土地所有者の理解を得て、一定期間、賃借させていただくように協議を進めている。協議が整い次第、活用できるようにしていきたい」と答えた。
荒金議員は「明るい兆しがあるのはありがたい。計画をしっかり組んで、周辺の皆さんの不安を解消できるようにしてほしい」と述べた。
そのほか、公有水面埋立てに関する意見などについて質問した。
▽平野文活議員(日本共産党議員団)が別府市有温泉施設等の設置及び管理に関する条例の一部改正について「なぜ、市営温泉の海浜砂湯を廃止するのか」と質問。
河野文彦温泉課参事が「上人ケ浜公園整備運営事業に伴い廃止するのですが、この事業では砂湯の整備が必須として規模が既存の2倍以上になります。公園全体の付加価値や滞在時間の延長を図る。市営温泉としての砂湯を廃止する」と答えた。
平野議員は「市営から民間に経営を移すということ。市営温泉は14カ所ある。区分けとして料金方式と使用料方式がある。収支状況は」と質問。
河野温泉課参事が「利用料金方式6カ所では、海浜砂湯だけが黒字。使用料の8施設ではすべて赤字」と答えた。
「14の市営温泉のうち、黒字は海浜砂湯のみ。儲かる施設は民間、儲からない施設は市が有する。令和2年10月に入浴料が上がった。優待券も廃止になった。市長の言う観光で稼いで福祉に回すという公約に反しているのでは」と質問。
長野恭紘別府市長が「利用する人が受益者負担となる。利用する人たちが負担する部分が赤字となっている」と答えた。
平野議員が「温泉を安く利用するのは、別府市民の特権と思っている。同時にお風呂に入ることは衛生上必要なこと。一種の福祉ではないだろうか」と述べた。
上程中の議案は、すべて3つの常任委員会に付託された。