別府市議会の令和4年第4回定例会は14日午前10時、一般質問3日目を行った。
午前中は、松川峰生氏(自民党議員団)と首藤正氏(同)が、部活動の地域指導員導入やタブレット端末を活用した学習、ツーリズムバレー構想、教育行政などについて執行部の考えを質した。
午後からは、荒金卓雄氏(公明党)と日名子敦子氏(自民党議員団)が質問を行った。
持続可能な行政運営を
松川峰生氏(自民党議員団)
松川氏は、子ども、高齢者に比べ、労働人口が少ない状態の「人口オーナス」について、「従属人口指数(生産年齢人口が年少・老年人口をどれだけ扶養しているか)が466自治体で100%以上となっており、1人が1人以上を扶養している。働き手世代の比率が下がり、自治体運営を揺るがす事態になっている。別府市の現状は」と質問。
行部さと子政策企画課長が「従属人口指数は、2022年は83%」と答えた。
松川氏は「全国平均を大きく上回っている。多くの自治体で上昇しているが、下降している自治体もあり、子育て世代の移住促進に力を入れている。持続可能な行政運営のためには、従属人口指数の上昇を出来るだけ抑制することが大切」と指摘した。
また、部活動の地域移行について現状を質問。利光聡典学校教育課参事が「生徒数は、10年で200人以上減少している。少子化により、チームの存続が難しくなる可能性がある。学級数が減れば教員数が減り専門的な教員も減る」と説明。
松川氏は「外部指導者と顧問の間で指導内容異なる場合、生徒が不安を感じることがないのか。人材確保の見通しがつかない競技が出た場合はどうするのか」と質問。
利光参事は「顧問教員との打ち合わせを十分に行い、生徒が不安になることがないようにしている。各競技団体と協議をし、段階的に実施している」と答えた。
ツーリズムバレー構想は
首藤正氏(自民党議員団)
首藤氏は、ツーリズムバレー構想について現状を質問。竹元徹・産業政策課長が「起業したい人とサポーター企業を結ぶ事業で346件のビジネスマッチングがあった他、学生向けの研修、ウェブサイトで起業者を紹介し情報発信をなどをしている」と答えた。
首藤氏は「留学生を対象にしていることが大切だった。留学生が創業するメリットは大きい。大学生が約8800人、留学生は約3300人。優秀な生徒ばかり。新しい発想で留学生が起業して別府で頑張ってもらいたいというものだと思う。実績は」と質問。
竹元課長は「大分県のビジネス支援センターなど2カ所で、今年度は5件の起業があり、相談は50~60件と聞いている。ビービズリンクでは5件の相談を受けている。起業に向けたアイデア段階の相談が多い」と答えた。
松川幸路観光・産業部長は「卒業後、留学生が県外に転出している状況から、安心して相談できるように取り組んでいる。大学などとスムーズな連携について協議していきたい」と述べた。
首藤氏は「別府市が情報をつかんでおくべき。素晴らしい事業をしようとしているのに、もったいない。県と同等の相談窓口を別府市にもつくるべき」とした。
旧浜脇中学校の整備状況についても質問。解体工事や体育館の改修などを進めていることが説明された。
他にも、子ども会活動の実態などについても質問をした。