日本政府が推進する国際交流事業「対日理解促進交流プログラムJENESYS2022」のパラスポーツ交流として18日、カンボジアの女子車椅子バスケットボールナショナルチームが別府市の太陽の家を訪れ、九州ドルフィンと合同練習や試合を行った。
同プログラムは、日本とアジア太平洋、北米、欧州、中南米の各国・地域との間で、対外発信力を持つ将来を担う人材を招いたり派遣、オンライン交流を行うもので、一般財団法人日本国際協力センターが受託。今回は、アジア太平洋地域を対象とした交流事業。
16日に来日し、日本でのパラスポーツについて話をきいたり、東京オリンピックスタジアムを視察。17日に来県し、18日に太陽の家を訪れた。太陽の家は、日本におけるパラスポーツを普及した中村裕氏(故人)が創設した施設。選手15人と引率など合わせて19人が訪れ、太陽の家ミュージアムを見学した。
九州ドルフィンは、九州各地から選手が集まったチーム。1クール10分の試合を4試合実施。相手の動きをみながらパスを出したり、車椅子を使って相手の動きを封じたり、時には激しくぶつかりながら白熱した試合を展開した。
2012年から車椅子バスケを始め、2018年からナショナルチーム入りしているシアン・ソクチャンさん(40)は「日本の車椅子バスケのやり方を合同練習などで学ぶことができて、とても良い機会になった。全てが新しい経験で、関係者や政府、受け入れてくれた日本側のチームにも感謝したい。今年6月には東南アジアのパラ大会があるので、良い成績を残したい」。
九州ドルフィンの東京パラリンピックに日本代表で出場した安尾笑さん(29)は「とても明るいチーム。一緒に盛り上がってくれて、こちらも楽しかった。ワン・オン・ワンが強いなという印象。全力でバスケを楽しんでいると感じた」とそれぞれ話した。
日本とカンボジア両方の国旗を降ってお互いに応援し、スポーツを通じて交流を深めた。