別府大学と「えいらく」が共同で

米粉フィナンシェを完成させた別府大学生3人(前列)、
高松教授(後列右)、お菓子の家えいらくのシェフ(後列中央)、玖珠町商工会経営指導員(後列左)
半年かけて完成した2種類の「モチッシュ」

 別府大学食物栄養科学部食物栄養学科の学生3人と玖珠町にある「お菓子の家えいらく」(永楽昭八郎代表、玖珠町)は6日午後1時、同大学35号館1階試食室で産学共同で食物アレルギー対応菓子の完成お披露目を行った。
 「えいらく」には以前から食物アレルギーに対応したお菓子を作ってほしいという要望があった。食物アレルギーによる事故は重大な状況になるケースがあるため、昨年5月にから依頼を受けた同学科は、卵・乳成分・小麦粉不使用の商品開発に取り組んだ。クッキーやガトーショコラなどを試作し、卵と乳製品の代わりに豆乳、玖珠町の米粉を使ったフィナンシェ「モチッシェ」に決まった。その際、豆乳の濃度、油と乳化する最適な温度、米粉の粉砕方法を最適な種類を割り出した。
 お披露目には、「お菓子の家えいらく」のシェフパティシエ永楽浩史氏、玖珠町商工会経営指導員の池永将人氏、同学科の高松伸枝教授、学生の薬丸武士さん(21)、矢野叶華さん(22)、高木彩奈さん(22)の3人と後輩3人の計9人が出席した。
 永楽シェフパティシエが依頼から完成までの経緯を説明。学生の薬丸さん、矢野さん、高木さんの順番で、モチッシェの研究開発について述べた。完成した気持ちを聞かれると「嬉しい。今年度中に完成したと聞き安心した。アレルギーを持つ人も、みんなで一緒に食べられるものが作れた。食べる喜びを感じてほしい」と話した。
 同製品は、メープル味とオレンジ味があり、1個216円(税込)、メープル2個とオレンジ2個の4個入り(900円、税込、箱代込)があり、えいらく(店舗と着払いでの通販)、道の駅童話の里くす、道の駅慈恩の滝くすで販売している。今後はインターネット予約も受け付ける予定。
 また「えいらく」では新ブランド「ソイルチェ(ソイ=英語で大豆とドルシェ=イタリア語のお菓子をかけ合わせて作った造語)」として、アレルギー対応菓子の種類を増やしていく予定。