宮城県名取市の女性が今日新聞社を訪れ「終戦直後、父は住んでいた別府で亡くなりました。どんなことでも構いません。知っている人は教えてほしい」と依頼した。
この女性は名取市植松の棚橋まき子さん(75)。父親は麻生勝寿さんで南満州鞍山で大正10年7月5日に生まれ、終戦で別府に引き揚げできた。当時住んでいた住所は別府市大字別府1311番地。市役所で調べてもらい、現在の京町8―23と分かった。古い地図を手がかりに周辺を歩いてみた。京町8―23には田原医院とあるが、今はインターネットカフェに変わっていた。近くの人に父麻生勝寿のことを知らないかと尋ねてみても「知っている」との返事はなかった。
麻生さんは昭和24年8月3日に亡くなっている。
麻生さんの遺影は陸軍と思われる軍服を着ているが、棚橋さんは「陸軍かどうかも分からないのです。亡くなった母も当時のことをほとんど話してくれませんでした。ルーツ探しというか、父がどんな暮らしをしていたのか、どんなところに住んでいたのか。何でもいいので知らせてほしい」という。
麻生勝寿さんに心当たりがある人は棚橋まき子さん(宮城県名取市植松4丁目11―47―5。電話090・4045・9145)まで。