別府市は、令和4年3月に農林水産省の「つなぐ棚田遺産」に認定された5カ所の棚田米をJAべっぷ日出の協力で「つなぐ棚田遺産認定棚田謹製 べっぷ棚田米」として7月1日から販売すると発表した。
棚田は、山の地形に沿って続く段々畑。食料生産だけでなく洪水防止、土砂流出防止、水死減かん養など多面的な機能を持つ。美しい風景をつくり出す一方で、高地で道幅が狭く、農業用機械が入りにくい場所が多い。全国で271地区が選定され、うち、大分県では10カ所でその半分の5カ所が別府市内。
別府市内で選定されているのは、内成棚田、堂面棚田、天間棚田、大所棚田、東山の棚田群。各棚田から最も評価の高かったお米を厳選。東山と天間はひとめぼれ、内成と大所はヒノヒカリ、堂面はなつほのかの品種をそれぞれ300㌘ずつ詰め合わせにした。
JA旬の館石垣店で1日から限定50セットを3千円(税込)で販売する他、ふるさと納税の返礼品とする。棚田によって違うお米を味わってみるのも面白い。定例会見の中で、長野恭紘別府市長は「商品化を機に、ふるさと納税制度を活用した棚田地域の魅力発信、生産者の意欲や地元農産物の付加価値の向上を図るとともに、別府市内の多くの皆さんに別府の棚田で育ったお米をご賞味いただきたい」と話した。