別府市議会第3回定例会始まる

長野市長が提案理由の説明を行った

 別府市議会の令和5年第3回定例会が1日午前10時、開会した。
 長野恭紘別府市長がはじめに「6月30日からの九州北部地方を中心に発生した豪雨により、犠牲となられた方々とその御遺族に対し、哀悼の意を表するとともに、被災された皆様の一日も早い生活再建と被災地の復旧・復興を心からお祈り申し上げます」と述べた。
 インターハイでの高校生の活躍といったスポーツイベントや、地域の祭りなどの再開、新湯治・ウェルネスツーリズム懇談会の開催、新図書館等整備事業、地域活性化策提案により楠銀天街アーケード撤去を行うこと、物価高騰対策などについて説明。一般会計補正予算、特別会計の補正予算、条例改正、令和4年度の一般会計、特別会計、水道事業会計及び公共下水道事業会計の決算といった上程中の議案について提案理由を説明した。
 監査委員を代表して、大呂紗智子氏が「一般会計では、6億9555万2千円、特別会計では、10億7669万7千円の黒字となっている。経常収支比率は、96・1%であり、前年度に比べ5・0ポイント上昇している。今後、本市の財政状況は、少子高齢化・人口減少による社会保障費の増大や公債費、維持管理固定費の増加等により一層厳しくなると見込まれることから、引き続き自主財源の確保を積極的に進め、持続可能な財政基盤の確立を目指すとともに、限られた資源と人材を最大限活用し、最少の経費で最大の効果が得られるよう十分に検証しながら、行財政運営のスリム化、適正化及び効率化に向けた更なる取組みを要望する」。水道事業会計は「本年度の財務分析指標を見る限り、料金回収率は回収すべき経費をすべて水道料金で賄えている状況であり、また、流動比率、及び自己資本構成比率は前年度と比べ上昇しており、中長期的な財政状況の安全性はおおむね保たれている状況。今後、老朽化した水道施設の更新や耐震化など多額の工事費用が継続的に必要となることから、将来を見据えた事業運営に努められるよう要望する」などと意見を述べた。また、公共下水道事業については、厳しい経営状況を指摘した。
 引き続き、上程中議案のうち、熱中症対策として幼稚園のホール等に空調を整備するための債務負担行為について先に審議した。美馬恭子氏(日本共産党)が「急きょ幼稚園を追加したのは何故か。反対するものではないが、バタバタ感が否めない」と質問。古本明彦教育部長は「小・中学校の教室の空調整備をした際、幼稚園の保育施設も整備をした。当初は、保育室で対応できると思っていたが、熱中症対策等で来年の夏に備えるため、10月には着手が必要」と答えた。採決の結果、全会一致で可決された。
 決算認定を除く議案について、各常任委員会に負託することを決めた。