家庭を訪問して友人のように寄り添いながら子育て支援を行う、「ホームスタート」のビジター養成講座が12日午前9時15分、おひさまパークで行われた。光町の「にじのひろば」(村田広子代表)が別府市から委託を受けて実施をしている。
これまでは、新型コロナの影響などで養成講座の参加者を2~3人に制限していたが、令和5年度は、5人が受講する。
ビジターは、直接家庭を訪問する人。全ての子どもが可能な限り、最良の人生のスタートを切れるように、地域のこどもと子どもを育てる家庭を訪れて、友人のような関係性を基に、信頼関係を築いていく。活動の基本は、お母さん、お父さんの話を聴く「傾聴」と、寄り添いながら一緒に子育てのお手伝いをする「協働」の2つ。
「にじのひろば」の活動は11年目となり、ビジター登録者は41人。日本人だけではなく、外国人家庭でも支援を行っている。
開講式で、村田代表は「ホームスタート事業が始まった時、県内で最初に手を挙げた市町村の1つが別府市。事業を続けていけるのは、市の大きな支えがあってこそだと思っています。延べ212家庭での支援をしています。出産前からサポートをし、首がすわるまでの3カ月、離乳食をはじめる5~6カ月が支援が必要な時。一緒にママ、パパを支えていきたい。活動は、ビジターがいないと出来ません。ビジターは宝です。以前、訪問したママさんからビジターを『さわやかな風のようだ』と言われて、うれしかったことを覚えています。さわやかな風になって、訪問を喜びにかえて一緒に頑張っていきましょう」とあいさつ。
来賓の中西郁夫市こども部次長兼子育て支援課長が「ホームスタートは、重要な施策。コロナが5類になり、人と人との交流が戻ってきたと実感しており、ビジターの役割は重要になってくると思います。家庭の中に入り、不安を取り除く一助になってもらえればと思います」と述べた。
受講生は「自分が他のお母さんたちに助けてもらったので、経験を誰かにつなげたい」「自分も1人で子育てをして、大変だった。少しでもお手伝いができれば」など、講座に参加したきっかけについて話した。
講座は、8日間で全15講座を行う。ホームスタートの基本や子どもの発達、人権、傾聴の意義、家庭で活動する上でのポイントなどを学ぶ。