令和5年第4回別府市議会定例会は13日午前10時、一般質問で野口哲男氏(創世会)、市原隆生氏(公明党)が、教育行政・公教育の再考・再生について、買い物困窮者と公共交通、こども施策などについて質問した。
午後からは、阿部真一氏(自民新政会)、中村悟氏(創る未来の会)が質問した。
書類ゼロから始める改革
野口哲男氏(創世会)
野口哲男氏は「教育行政・公教育の再考・再生」の書類ゼロから始める改革実現について「児童生徒を守り育てるのが教員の仕事だが、データ収集作業の時間に取られており、アンケート業務は見直すべきと言われている。一つ課題が生じると国・県・市町村は3重にアンケートを作って学校に送ってくる。別府市教委で1学期に発するこれらの業務は何件か」と質問。
松丸真治学校教育課長が「11月分だが各学校に発出された文章は、教育政策課15件、学校教育課201件、社会教育課5件の計221件」と答えた。
野口氏が「11月1カ月で221件、1年間続くとどれだけになるのか。文章の大幅削減は法改正をせずに教育委員長の決断でできる。夏休みに先生のICT教育など新しい観点から行ってみてはどうか」と質問。
寺岡悌二教育長が「学校に発出する文章は、国などから通知などがあり、その中でも協議しないといけないものがあり、本来の業務と向き合う仕事もある。デジタル化を進めることで業務が簡略化できるので、全教育委員会を挙げていく」。
長野恭紘別府市長は「良いインプット無くして良いアウトプットはできない。多忙でなかなか時間がない現状で、教職員のスキルや教養、知識を身に着ける時間が取れない。ICTを使いこなしていき作業の効率化を進める」とそれぞれ答えた。
そのほか、校則問題、学校と先生の在り方と役割などについて質問した。
こども施策について
市原隆生氏(公明党)
市原隆生氏はこども施策について「子どもの出生率を回復する手を打つためにも、子ども基本法があると考える。『心身ともに健康な国民の育成』と言われているが、どのようなことが期待できるのか」と質問した。
内田千乃子ども家庭課長が「子ども基本法の制定により、子どもの最善の利益を考え、子どもに関する取り組みや政策を真ん中に据え、こどもまんなか社会に向けて強力に進めていくことが期待できる」と答えた。
市原氏は「虐待などがあると聞いている。基本法を通して、どう減らしていくのか」と質すと、内田課長は「子どもが抱える困難は子どもの要因だけでなく、家庭の要因、環境の要因と複合的に絡まっている。令和6年度からの本格稼働を予定している『子ども見守りシステム』には、子どもに関するデータを一元化し分析検証し傾向や課題を抽出し、支援の必要性が想定される子どもや家庭の早期対応を行う。5年度中に小学校2年生から高校2年生を対象にヤングケアラーと子どもの権利に関するアンケートを実施。児童虐待に関する研修会なども実施。誰一人取り残さない抜け落ちることのない包括的な支援を目指す。家庭・学校・関係機関と児童虐待の減少を目指す」と答えた。
そのほか、買い物困窮者と公共交通、学校給食などについて質問した。