令和5年第4回別府市議会定例会は14日午前10時、一般質問で安部一郎氏(自民新政会)、松川峰生氏(同)が観光行政と商業政策、競輪投票ポータルサイト、事業者継承支援策、宿泊税導入(自主財源確保)などについて質問した。
ポータルサイトについて
安部一郎氏(自民新政会)
安部一郎氏は競輪投票ポータルサイト選定について「審査委員会の委員長は当初、職員が務めていた。途中で辞任しているが、すべての要綱ができてからの辞任。誘客プロモーションなどの入札においても、審査委員長が職員。適正ではないのでは」と質問。
上田亨公営事業部長が「ポータルサイトの選定については、委員会で私が選任された。2回目の委員会で業務多忙のため、委員長の交代となりました。誘客プロモーションなどの件だが、競輪業務は専門的な知識が必要なため、選任された。今後はそのような話があるので検討していく」と答えた。
安部氏が「約22億円の公金支出の責任については、議案質疑で管理者と任命責任者の市長と聞きました。入札が始まって契約するまでの情報の公開の仕方が異質。一定の公開ルールが必要。競輪場の契約を含めて見直していただきたい。一番欠落しているのが、専門家がいないこと。コンサルを入れたり、弁護士に来てもらうなどが必要では」と質した。
柏木正義総務部長が「ポータルサイトの構築業務については、入札が終了次第、ホームページ上の公開を終了した。削除については各課で判断している。一定のルールを作ることは考えていない」と答弁。
そのほか、観光行政と商業政策、公園行政、新図書館のデジタル化と郷土資料などについて質問した。
宿泊税導入の検討について
松川峰生氏(自民新政会)
松川峰生氏は宿泊税導入(自主財源確保)について「自主財源を確保するため、福岡市などでは宿泊税を導入している。宿泊税とは何か」と質問。
佐保博士市民税課長は「観光振興に充てるため、ホテルや旅館に宿泊する宿泊者に対する法定外税。徴収納入についてはホテル旅館業等を営む方が特別徴収義務者となる。税率は各自治体で異なる」と答えた。
松川氏が「過去、検討したことがあるのか」と質すと、佐保課長が「別府市入湯税の超過課税に係る評価等検討委員会で新たな法定外税の創設に向けた調査と検討を指摘している。7月28日の答申に宿泊税についてふれている」と回答。
松川氏が「宿泊税を導入している自治体の数と税収状況は」と質問。佐保課長は「全国で9団体。令和3年度の決算では55億円」と答えた。
松川氏が「日本の有名な温泉地はすでに宿泊税を導入している。観光客2百万人と過程すると宿泊税を200円と仮定した場合、年間4億円の増収となる。新たな財源確保が必要。検討すべきでは」と質すと、長野恭紘別府市長が「市民に負担がかかる新税を考えることにはならないので、伸びしろのある観光を中心とした新税を考える。積極的に関係者とも協議をしていく」と答えた。
そのほか、事業者継承支援策、無縁墓地対策などについて質問した。