別府市と一般社団法人Date for Social Transformation」(DST、東京都)は12月27日午後1時半、別府市役所で「こどもまんなか社会」実現に向けた、包括連携協定を結んだ。
DSTは、医療、介護、福祉、貧困、雇用、教育の各分野において、データを活用した科学的な効果検証を行い、社会保障分野において、革新的な技術や発想で新たな価値を創出。心身だけでなく、社会的、経済的に良好で満たされた状態「ウェルビーイング」の実現に寄与するため2022年に設立された。髙島宏平オイシックス・ラ・大地代表取締役、近藤正晃ジェームス公益財団法人国際文化会館理事長、宮田裕章慶応義塾大学教授が共同代表を務める。
別府市とは、データを分析することで、子どもの事前領域(課題が発生する前)において、効果的な支援を実施・検証することで、様々な課題に対して発生前に食い止め、健やかな成長に寄与することを目的として協定を結んだ。各分野でバラバラに持っているデータを一元的に検証することで、見える化を図る。データはすべて匿名加工されたものを使用するため、DSTが個人情報を取得することはない。
長野恭紘別府市長と宮田代表理事が協定書に署名。宮田代表は「少子高齢化、人口減少など多くの地域で同じ状況にある中で、子どもの未来が地域の未来に直結すると思います。データを活用することで、コストを上げず、誰も取り残さないことにつながる。そのリーダーシップを作ってもらえる別府市と歩むことが、世界に向けた取り組みになると思う」とあいさつ。
長野市長は「コロナ禍で大きな損害、損失はあったが、デジタル化が飛躍的に進みました。デジタル化は目的ではなく、手段であって、見える化するということだと思います。これまで、単体でチャレンジしてきましたが、一緒に取り組むことで効果を期待しています。共鳴する自治体が増えればビックデータができて、子どもの未来はよくなると思います」と述べた。