別府市は、持続可能な地域交通を創るタスクフォースの令和5年度第2回会議を1月31日午後2時、市役所で開いた。
別府市の公共交通の維持・確保・改善に向けた庁内協議の場として設置されているもの。今回は、別府・大分バリアフリーツアーセンターの若杉竜也代表と浜脇地域包括支援センターの寺田竜社会福祉士が障がいのある人にとっての公共交通や地域での実態などについて、現状を話した。
若杉代表は車椅子ユーザーの視点から、「路線バスについては、10年前に乗車拒否があり、当事者と話し合いをし改善されたが、最近は乗るときには予約をしてと明記してある。言語に障がいのある人は諦めざるを得ない。元の通り、予約がいらず、確実に乗りたい場合は予約をという言葉にするべき。事前に予約をしても、当日また電話してほしいと対応されたケースもある」とし、「障がいがあっても、気軽に出かけたい」と思いを語った。
タクシーについても、現在は運転手不足で「障害の有無に関わらず、乗車しづらくなっている。別府市は、以前から県外からの障がいを持った観光客にとっては、福祉の町との認識が強い。乗車拒否されたり、公共交通に乗れないとがっかりしたという事例を聞く。公共交通の利用が簡単に出来るように、いろんな人が利用できるようにすることで、別府が良い方向になるのでは」と意見を述べた。
寺田さんは「住みやすい町だとは思うが、浜脇地区では歩行状態が悪くなった時、バス路線がなく買い物に行くアクセスに困る課題がある。山間部にはコミュニティバスがあるが、片道で使う人が多い印象。南地区では、医療機関などがあり、元気なうちは歩いていけるが、歩行状態が悪くなった場合、近いけど遠いという相談があるケースがある」と説明。地域の足の確保のための取り組みを協議していることを明かした。