別府市は、楠銀天街アーケードの撤去工事について15日午後7時、サザンクロスで関係者に説明を開き、約40人が参加。
楠銀天街は流川通りから永石通りまで約350㍍あり、一部アーケードが残っているものの、老朽化が著しく、危険な状況が続いている。アーケードは、商店街の所有であるため、基本的には所有者が管理を行うこととなっている。撤去するにも維持・管理をするにも多額の費用が必要となるため、楠銀天街協同組合を引き継いだ「くすぎん通り会」も適正維持が難しく、沿道の建物の老朽化も進み、空き店舗や空き地も増えている。
そのため、南部ひとまもり・まちまもり協議会(清家政人会長)が検討委員会を立ち上げ、新たなまちづくりをすることを前提に、市に協力を要請。国の補助金も得て、別府市が撤去を行うことになった。
市の説明によると、工事は、㈱後藤工務店が施工。永石通り側から流川通りに向かって、7区画に分けて実施。アーケード下部に足場を約15㍍ずつ組み、撤去をしながら足場を移動していく。天井等を手作業で解体し、切断した鉄骨の骨組みをクレーンで吊るして降ろす方法で行う。
3月4日から、永石通りの上空のアーケードを撤去するため、10日間程度、永石通りの一部を車両通行止めにする予定。アーケード内は、ギリギリの場所に足場を設置するため、車の通行はできず、歩行者も安全に配慮しながら通行してもらい、作業内容によっては、危険と判断した場合は、通行を規制する場合もあるという。すべての撤去が終わるのは、令和6年12月頃になる見込み。その後、アーケード下の市道を整備する。
関係者に対して、工事内容によっては大きな音がすることや、ごみ出し場の変更、敷地内への立ち入り、道路に飛び出している部分の看板等の撤去を事前に自己負担で行うことなど、協力をお願いした。
説明会終了後、記者に対して、清家会長は「やっとここまできた。本来、通り会でやるべきことだが、国や市に力いっぱい協力してもらった。若手を中心としたまちづくり部会で、新しいまちづくりをしていきたい」と話した。