海門寺温泉で被災地へ想い馳せ

石川県の和倉温泉から
持ち帰った温泉を海門寺温泉の
浴槽に入れて入浴してもらった

 別府市は、能登半島地震で入浴支援を行い、帰りにそれまで協力をしてくれた民間温泉施設「和倉温泉 総湯」の温泉をタンクに入れて持ち帰り、10日午前11時、市営海門寺温泉に入れて、「和倉温泉in別府」として、別府市民らに楽しんでもらった。
 能登町と珠洲市で支援活動を行ったが、初日を除いて25日間、温泉を無料で提供してもらった。自らも被災していたが「被災者のために」と協力をしてくれた。能登町では、延べ1698人、珠洲市は延べ2146人に支援を行った。
 午前9時過ぎ、海門寺温泉にタンクが届き、男湯と女湯にそれぞれ温泉を入れた。和倉温泉の泉質は、ナトリウム・カルシウム進化物泉(高張性弱アルカリ性高温泉)。
 訪れた人たちは、和倉温泉と別府温泉の両方を楽しみ、義援箱に義援金を入れた。集まった義援金は、全額和倉温泉に寄付する。
 別府市営温泉に他の温泉地の温泉を入れて入浴するのは、熊本地震で支援してくれた人たちに感謝の気持ちを伝える「別府温泉の恩返し事業」の際に、2017年に草津温泉、2018年に熱海温泉を行って以来。