12月別府市議会の一般質問⑧

 令和元年第4回別府市議会定例会は18日午後1時、一般質問で首藤正氏(自民党議員団)、黒木愛一郎氏(同)が太陽光発電設備開発による自然破壊と安全対策、南部地区振興対策、別府市福祉サービス事業あり方検討委員会、入浴料の改定案などについて質問した。一般質問は同日で終了し、20日午前10時から各委員長報告、少数意見者の報告、討論、評決がある。

太陽光開発で自然破壊

首藤正氏(自民党議員団)

首藤 正氏

 首藤正氏は太陽光発電設備開発による自然破壊と安全対策について「浜脇の内成地域に約17㌶、東山は約30㌶。東山は志高の入り口で左を見ても右を見ても、ソーラー。景観だけの問題ではない。別府市の温泉を守る、自然を守る姿勢が見えなかった。大開発で地下水や温泉に影響はないのか」と質問。
 田北浩司観光戦略部長は「今年度実施している温泉現況調査で地下水の利用について調査し、温泉と地下水の資源保護に取り組む。東山地区の太陽光発電施設による志高湖、神楽女湖への地下水などの水資源については、変化は見受けられない。今後も、見守っていきたい」と答えた。
 首藤氏は「私は自然エネルギーに反対しない。しかし、自然を壊してエネルギーを作るのは政治的に間違っている。別府市の大事な山林が、あれほど開発されている」
 「県が許可するとしても、別府市が温泉を守る立場から反対しないといけない。住民は、災害や事故があるのではと心配している。開発による災害の心配はないのか」と質した。
 松屋益治郎道路河川課長は「古賀原・内成、東山地区で行われている太陽光発電事業における臨時開発許可には、『災害の防止』の項目がある。許可申請書には、防災計画の資料が添付されており、安全な施工についてはきちんと設計されている。今後は、動向を見ていく」と答えた。
 このほか、市長の政治姿勢、南部地区振興対策などについて質問した。

福祉サービスのこれから

黒木愛一郎氏(自民党議員団)

黒木 愛一郎氏

 黒木愛一郎氏は別府市福祉サービス事業あり方検討委員会について「委員会の目的とメンバーは」と質問。
 寺山真次福祉政策課長は「急速に進む人口減少や少子高齢化など予測される社会状況の変化を見据えた中で、必要な福祉サービス事業を安定的に提供できることが大事。メンバーは、学識経験者、自治委員、民生委員児童委員から12人を委嘱している」と答えた。
 黒木氏が「関係団体が身を切る思いで、意見を出してまとめた意見書なので、内容を尊重して取り組んでもらいたい」と質問。
 長野恭紘別府市長は「委員が身を切る思いで、自分たちに直接関係のある福祉サービス事業について議論をしていた。私たちができることをどこまでやっていくか。受益者負担の関連から必要なサービスを選択していく」と話した。
 黒木氏は「健康寿命の延伸には、お金をかけてほしい。これが、高齢者福祉の向上だけでなく介護保険の抑制になると思っている。今後の検討にしてほしい」と質すと、中西康太福祉共生部長が「検討結果を十分に尊重しながら、取り組んでいきたい」と答えた。
 このほか、地域防災などについて質問した。
 最後に今年の流行語にもなった「ワンチーム」について「この言葉は、市長が当選時に『別府は一つ』と言ったことに一致します。『ワンチーム』と『別府は一つ』といって市政の発展は、この団結と結束に他ならない」と一般質問を締めくくった。

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