インクルーシブ防災の報告会

能登半島地震から
インクルーシブ防災について話し合った

 一般社団法人福祉フォーラムin別杵速見実行委員会(河野龍児代表理事)は、「能登半島地震の課題と別府市インクルーシブ防災を考える」をテーマに、令和5年度の事業報告などを9日午前10時、市役所で開催した。約50人が市役所に訪れ、オンラインでも参加があった。
 別府市では、2016年度から災害時に支援が必要な人たちを支えるための仕組みづくりを進め、誰一人取り残さない防災を目指しており「別府モデル」として、全国からも注目されている。
 はじめに、能登半島地震の犠牲者に黙とうを捧げた。
 河野代表理事が「これまで様々な取り組みをしてきましたが、能登半島地震を目の当たりにし、気を引き締めて取り組みを進めていきたい。情報を共有しながら、取り組んでいきたい」とあいさつ。
 石井布紀子NPO法人さくらネット代表理事が、能登半島地震の被災地での様子を報告。「平時から、少しずつ工夫をして防災対策をすることが有効。日頃、どうつながっているかが大切」と述べた。
 石井代表理事、長野恭紘別府市長、河野代表理事、徳田靖之弁護士が「能登半島地震から見えてきたこと」をテーマに話をした。長野市長は、入浴支援の際に珠洲市を訪れた体験から「断水でトイレの環境が悪いので、行きたくないから食べない、飲まないという雰囲気になっていた。防災担当課だけが頑張るのではなく、全庁体制でやらないといけないと思った。あらゆる想定をして準備をしても、想定を上回ることがある。トライ&エラーを平時にやらないといけない。命が助かった先の支援を考えないといけない」などと話した。
 引き続き「要支援者防災の課題」と題して、パネルディスカッションを行った。