大分県私立幼稚園連合会(土居孝信会長)は、2月28日午後1時、別府市役所を訪れて意見交換をした。
平成27年4月から始まった子ども・子育て支援新制度によって、市町村が策定する「子ども・子育て支援事業計画」に関することや、子どもを取り巻く社会環境や家庭環境の変化に対応した私立幼稚園の役割や取り組みについて、行政との情報共有や意見交換をすることを目的に、各市町村で実施している。
山﨑佐和子副会長、正本秀崇政策振興委員長、別府市内で連合会に加盟している、伊藤由美子ひめやま幼稚園長、小河正二別府大学付属幼稚園長、岩光一郎明星幼稚園長が出席。山﨑副会長が「別府市は『こどもまんなか社会の実現』を重点施策にあげてもらっており、こちらも頑張りたい」とあいさつ。正本委員長が「私立幼稚園へのご理解とご支援のお願い~少子高齢・人口減少社会における幼児教育の推進~」について説明をした。
幼児期の教育が子どもの将来に大きな影響を与えるという研究成果があり、幼児教育の重要性が注目されている。「生涯にわたる人格形成の基礎を培う施策。そのため、幼児教育・保育の質の向上の推進をお願いしたい」とした。
また、「子ども・子育て支援新制度」がスタートして10年見直しの年を迎えていることから「真に子どものための教育と保育となるよう、地域の幼児教育の担い手である私立幼稚園の代表、保護者の代表の参画をお願いしたい」と述べた。
さらに、地域の保育ニーズが変化しており、利用定員と実員に乖離が生じていることから柔軟に対応できるようにしてほしいと要望した。
意見交換では、出席者から「すべての園が定員割れをしている」との現状や「外国籍の子どもが増えている」「支援が必要な子どもも増えており、保護者も巻き込みながら関係機関にいかにつなげるかが大切」などの意見が出た。
阿部万寿夫副市長は「別府もある意味、変革期に入っていると思います。就学前教育・保育ビジョン(素案)で、複数年かけて幼稚園を半分にする。私立とタッグを組んでやってきて歴史もあります。これからも、タッグを組んで対応していきたい」と述べた。