別府市議会の令和6年第1回定例会⑤

 別府市議会の令和6年第1回定例会は19日午前10時、本会議を再開して一般質問の3日目を実施した。
 午前中は、小野佳子氏(公明党)と吉冨英三郎氏(自民新政会)が二酸化炭素削減の取り組みや学校の災害対策などについて執行部の考えを質した。
 午後からは、穴井宏二氏(公明党)と泉武弘氏(行財政改革クラブ)が質問を行った。

二酸化炭素削減取組みは

小野佳子氏(公明党)

小野 佳子氏

 小野佳子氏は、「家庭から発生する廃食用油の回収の現状はどうなっているか。協力するとメリットはあるのか」と質問。
 堀英樹生活環境課長が「平成10年度から、リサイクル情報センターに持ち込みで拠点回収をしている。10㍑以上の場合は、個別回収もしている。5年間の平均は、339件、1736㍑。平成24年度から3R(リデュース、リユース、リサイクル)サポート制度を導入し、サポーター登録してもらうと2㍑で1ポイントとなり、4ポイントにでトイレットペーパーに交換している」と説明。
 小野氏は、国東市の「わくわく油田プロジェクト」や熊本県の取り組みを紹介し、「廃食用油の回収充実を図ってはどうか。災害時にも活かせる取り組みになる」と重ねて質問。
 堀課長が「市民一人ひとりがごみを減らし、3Rを推進することが重要。より分かりやすく、より便利に市民に意識づけできる広報に努めたい」と答えた。
 公園の利用促進について、「生活の中で、かけがえのない施設。もっと市民に公園の魅力を紹介する必要がある」とし、取り組みについて質問。
 橋本和久公園緑地課長が「一部の公園で夏休み期間の花火解禁、洋式トイレ化、遊具の更新など日常利用しやすい環境づくりをしている」と答えた。小野氏は、公園ガイドブックの作成を提案した。
 他にも、更年期ケアや障がいのある人への配慮などについても質問した。

災害時の小学校の安全は

吉冨英三郎氏(自民新政会)

吉冨 英三郎氏

 吉冨英三郎氏は、市立別府中央小学校について、「あの地で良いのかと心配でならない」とし、避難訓練の現状と災害時の想定について質問。
 宮川久寿学校教育課参事が「不審者訓練1回、火災訓練1回、地震・津波と併せて火災訓練1回、年3回を実施している。津波避難訓練は、遠くの安全な場所、別府公園に逃げ、保護者への引き渡し訓練もしている」。中村幸次防災危機管理課長が「南海トラフ巨大地震想定は、M9クラス、別府の想定は震度5強、津波は北的ケ浜で4・6㍍、到達時間は85分後、最大津波の到達時間は108分後」などと答えた。
 吉冨氏は「グランド等は津波がくることは考えてよいと思う。最大数値で考えると、水浸しになる。災害によっては、避難にかかる時間が変わると思う。基本的には、大雨の時にも逃げないといけない。訓練をしているような天気の良い日ではないかもしれない」と指摘。学校の移転についての考えを質した。
 長野恭紘別府市長が「私は当時、統合検討委員会の委員だった。様々な議論がされて、結論としては投票だったと記憶している。高台の方にというのは共通の思いだと思うが、あらゆる場面を想定して、まずは命が助かる状況をいかに作るかだと思う」と答えた。
 また、就学前教育・保育ビジョンの幼稚園の閉園について保護者の目線に立って考えることを要望した。