県内唯一の拠点機能形成車を披露

首藤圭・大分県防災局長らが出席した
拠点機能形成車のお披露目式が挙行された

 別府市消防本部は、4月1日から運用が開始した総務省消防庁から無償使用制度により配備された拠点機能形成車と資機材のお披露目式を7日午前10時、市消防本部消防訓練場で開催し、県内14消防本部・局および来賓の約40人が出席した。
 後藤英明警防課長の事業説明後、長野恭紘別府市長が「県内初として別府市に配備されました。必要な資機材とともに配備され、後方支援をすることができます。南海トラフ地震の脅威、津波の脅威、火山の脅威と被害が激甚化する要因がありますので、大変な災害が一瞬で起こったとき、ここに拠点機能形成車があるということが大きな安全管理、衛生管理の面から見ても心強い」とあいさつした。
 来賓の首藤圭大分県生活環境部防災局長、姫野智代・同部消防保安室長、塩月一登・県消防長会副会長、宇都宮志伸・津久見市消防本部消防長が紹介され、首藤防災局長が「緊急消防援助隊の必要性は年々高まり、求められています。このような中で、県内唯一の運用開始となりました。現場で指揮できる会議スペースも確保できます。この車両で、活動が効果的かつ迅速に行われることを期待しています」とあいさつした。
 閉式後、出席者らが車両および資機材の見学を実施した。
 後藤市消防本部警防課長が「形成車は、中で概ね17人が宿泊できる機能と作戦本部として前線の指揮所として情報収集をして活動隊員に指示を送ります。大規模災害では長期の活動となるため、宿営地で隊員が環境を整えることが後方支援の役割。消防活動に有意義に使えるように、隊員それから県内の消防本部と協力して備えていきたい」と話した。
 同車両は、今年11月に長崎県で開催される緊急消防援助隊九州ブロック合同訓練、来年の11月は大分県が被災したときの訓練をし練度を高める。
 同車両は令和5年度末までに、全国で30台配備されている。主に県外で発生した大規模災害時、被災地の前線で活動する緊急消防援助隊を支える拠点機能を形成し、長期の消防活動を支援する。大型テントやベッドなどの宿営地で使用するものを積載した車両。
 主な仕様は▽長さ11・98㍍▽幅2・49㍍、拡張時4・59㍍▽高さ3・59㍍▽重量1万5132㌔㌘▽乗車定員3人▽総排気量9839㍑(ディーゼルエンジン)―となっている。主な資機材は▽大型エアテント(最大30人用)3張▽小型テント(5人用)13張▽調理セット2セット▽発電機3式▽冷暖房空調機6式▽簡易ベッド、寝袋100体―など。