気象庁は8日午後4時46分、日向灘を震源とする最大震度6弱の地震が発生したと発表した。発生時間は同日午後4時42分、震源の深さは31㌔㍍。地震の規模(マグニチュード)は7・1。津波注意報を愛媛県、高知県、大分県(豊後水道沿岸1㍍)、宮崎県、鹿児島県太平洋沿岸に発出した。
大分県の最大震度は4で大分市・臼杵市・佐伯市・竹田市で観測。別府市は震度3。
気象庁は同日午後7時15分、初めての「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表した。
南海トラフ地震の想定震源域では、新たな大規模地震の発声可能性が平常時と比べて総体的に高まっていると考えられる。今後、もし大規模地震が発生すると、強い揺れや高い津波を生じると考えられる。新たな大規模地震が発生する可能性は平常時と比べると高まっているが、特定の期間中に大規模地震が必ず発生するということを知らせるものではない。
気象庁では、南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会を臨時に開催し、この地震と南海トラフ地震との関係性について検討した。この地震は、西北西・東南東方向に圧力軸をもつ逆断層型で、南海トラフ地震の想定震源域内における陸のプレートとフィリピン海プレートの境界の一部がずれ動いたことにより発生したモーメントマグニチュード(震源断層のずれの規模を精査して得られるマグニチュード)7・0の地震と評価された。南海トラフ地震には多様性があり、大規模地震が発生した場合の震源域は、今回の地震の周辺だけにとどまる場合もあれば、南海トラフ全域に及ぶ場合も考えられる。
別府市消防本部によると、地震によるケガ人の出動はなく、他の災害もないという。
地震発生時の各地の最大震度は、次のとおり。
▽震度6弱=宮崎県▽5強=鹿児島県▽4=愛媛県、福岡県、佐賀県、熊本県、大分県▽3=鳥取県、島根県、広島県、山口県、高知県、長崎県▽2=兵庫県、岡山県、徳島県、香川県▽1=大阪府