別府市消防本部の上半期まとめ

 別府市消防本部はこのほど、今年上半期(1月から6月)の火災、救急、救助の各活動の概要をまとめた。
   ◇  ◇
 火災件数は21件(対前年同期比2件増)で、うち建物火災9件、車両2件、林野3件、その他7件。火災の損害額は3628万1千円(32万3千円増)で、建物火災のみの損害額は3016万8千円(532万6千円減)。建物火災のうち焼損棟数16棟(同数)、り災世帯数10世帯(8世帯減)、負傷者3人(2人増)、死者ゼロ(2人減)となっている。16棟のうち全焼2棟(2件減)、半焼ゼロ(2件減)、部分焼11件(8件増)、ぼや3件(5件減)。
 林野火災3件の焼損面積は580㌃(580㌃増)。
 火災の出火原因は▽火入れ1件▽電気機器1件▽たばこ3件▽配線4件▽配線器具1件▽火遊び1件▽衝突の火花1件▽その他3件▽不明6件―となっている。
 此本康秀予防課長は「今年上半期に別府市内で火災が21件発生し、3人が負傷しています。また、出火原因は昨年に引き続き、電気関係が上位となっており、長期間(10年目安)使用する電気機器等配線の絶縁劣化を伴う傾向にあります。点検や交換の相談を早めに購入先などへ問い合わせることが、火災を未然に防ぐために有効です。なお、電気関係ではリチウムイオン電池の誤った処分方法による火災も発生しているため、適切な処分によるリサイクルが大切です。リサイクルの詳細は、別府市ホームページの生活↓環境↓リサイクル推進の取組↓使用済みの小型充電式電池から確認できます。具体的に火災の要因を取り除く取組を日ごろから実践し、安全安心なまちづくりへのご協力をお願いします」とコメントした。
   ◇  ◇
 救急出動件数は4080件で、前年同期と比べて299件増加している。対前年比107%で、1日平均22件の出動件数となる。
 搬送人員は3506人(対前年同期比269人増、108%)で、市民の32人に1人が救急隊によって搬送されたことになる。搬送人員の内訳は▽急病2359人(全体の67%)▽一般負傷621人(18%)▽転院301人(8%)▽交通事故130人(3%)▽その他95人。傷病別では▽死亡73人▽重症337人▽中等症1568人▽入院加療を必要としない軽病傷病者およびその他1527人―となった。
 年齢別は▽新生児(生後28日未満)1人▽乳幼児(生後28日以上から満7歳未満)124人▽少年(満7歳以上から満18歳未満)83人▽成人(満18歳以上から満65歳未満)881人▽高齢者(満65歳未満)2417人で高齢者が占める割合が68%と高い。
 出動件数のうち119番入電から現場到着までの時間は6分以上8分未満が最も多く50%となっており、別府市の現場到着時間は平均8分。
 119番入電から医療機関に収容するまでに要した時間は、平均32分。29分以上が189件と最も多く、27分以上28分未満が168件と最も少ない。
   ◇  ◇
 救助出動件数は36件(対前年同期比3件増)で、活動件数は24件(9件増)、救助人数は25人(9人増)。
 出動件数の内訳は▽建物などによる事故12件(3件増)▽交通事故11件(6件増)▽水難事故2件(3件減)▽機械による事故ゼロ(1件減)▽その他11件(2件減)。
 活動件数の内訳は▽建物などによる事故9件(5件増)▽交通事故4件(2件増)▽水難事故2件(2件減)▽機械による事故ゼロ(1件減)▽その他9件(5件増)。
 救助人数の内訳は▽建物などによる事故9人(5人増)▽交通事故4人(2人増)▽水難事故2人(3人減)▽機械による事故ゼロ(1人減)▽その他10人(6人増)。
 後藤英明警防課長は「救助件数については、昨年とほぼ変わりませんが、救急件数は新型コロナウイルス流行期前では毎年平均6600件を推移していましたが、令和4年度以降(4年7714件、5年8357件)毎年過去最多の出動件数を記録している状況です。6年の上半期もすでに、約300件の増加が見込まれており、今年の見込みとしては約9千件に迫る状況です。救急件数の内訳をみますと全体的に昨年比約1割の増加傾向、高齢者(65歳以上)の搬送が68%となっています。また軽症者の搬送件数は1500件を超えており、救急車の運用が非常に厳しい状況が続いています。市民の皆さんには、日ごろから健康管理に努めていただき、体調の悪いときは早めにご自身で医療機関を受診いただき、本当に救急車を必要とする人のため、救急車の適正利用にご協力ください」とコメントした。