別府市議会の令和6年第3回定例会⑤

 別府市議会の令和6年第3回定例会は19日午前10時から、一般質問を行った。
 3日目の午前中は、中村悟氏(創る未来の会)と森大輔氏(新たな別府を創る会)が教育や市道整備、健康寿命の延伸、地域経済活性化などについて、執行部の考えを質した。
 午後からは、松川峰生氏(自民新政会)と泉武弘氏(行財政改革クラブ)が質問を行った。

完全給食の後押しを

中村悟氏(創る未来の会)

中村 悟氏

 中村悟氏は、認可保育所や認定こども園の主食(お米やパン)について「0~2歳児までは主食、副食とも保育費に含まれているため、完全給食。3歳以上は、給食費は無償化の対象から除外されており、主食の取り扱いは、園によって様々。現状は」と質問。
 中西郁夫こども部次長兼子育て支援課長が「認可保育園、こども園は33施設あり、主食費・副食費とも徴収しているのは13施設、副食費のみで主食を持参してもらっているのは20施設」と説明。
 中村氏は「多くの園が家庭から主食を持参している。園の考えなどで主食の取い扱いに違いがあるのが現状。家庭からの持参から完全給食に移行するのは、様々なハードルがあると思う。主食を家庭から持参する問題点として、食中毒のリスクが高まることや冷めたお米を園児が食べないといけないということがあると思う。持ち込んだ主食の保管場所に苦労しているとも聞く。完全給食を市として後押しをしてほしい」とし、完全給食を実施している施設に500円の補助増額を提案した。
 中西次長は「施設、保護者の考え方があるため、考えを共有した上で、意向調査をする必要がある。完全給食実施施設のみへの増額は、公平性が保てない」と答えた。
 中村氏は「園児に豊かな食育の推進や安全を第一に考えてほしい」と要望した。
 他にも、給食のアンケート、市道整備などについても質問した。

健康増進や人口減少など

森大輔氏(新たな別府を創る会)

森 大輔氏

 森大輔氏は、大分県が出している「お達者年齢(要介護2以上に認定されていない人)」から見た、別府市の状況について質問。
 末房日出子健康推進課長が「平成30年度から令和4年度の平均は、男性が79・33歳、女性は84・24歳でいずれも県平均より低い。平均寿命は、5年間の平均で男性80・87歳、女性87・4歳で県平均よりも短い。危機感を持って健康寿命の延伸事業に努めている」と答えた。
 温泉入浴などが健康増進に与える影響について質問。長野恭紘市長は「温泉効果は、一定程度の条件でデータを収集して、効果を示すことが大切。収集したデータを解析する組織体みたいなものを作っていく議論は進んでいる」と述べた。
 また、森氏は、人口減少について「若者世代に選ばれる新たな別府を創生することが大事だと思う。仕事の創生が肝になるのではないかと思う。どう考えるか」と質問。
 安部政信企画戦略部長が「第3期の総合計画にウェルビーイングにつながる施策を盛り込み、引き続き、可能な限りの取り組みをしていきたい」。佐藤浩司企画戦略部次長は「希望を持って結婚、出産、子育てしやすい町など総合的な施策が必要。選ばれる地域として成長させることが重要」とそれぞれ答えた。
 持続可能な新たな別府の創生として、地域経済の活性化のための域内経済循環などについても質問した。