別府市立別府西中学校、同校PTA(保護者)、同校運営協議会(地域)が協働し子どもの夢を育むプロジェクト「よりみち『夢』アカデミー」を9日午後3時30分、同校多目的ホールで開催し、生徒19人が参加した。
同校の教育目標「別府を愛し、夢をもち、自ら学ぶ生徒の育成」の達成に向け、生徒の夢を育む保護者と連携した取組。同アカデミーは生徒に人気のある職業に就いている人との交流の場としている。
今回のテーマは「消防士」。講師は、井元隆文別府市消防署長。
プロジェクトリーダーの高橋淳子さん(PTA会長)のあいさつ後、スタートした。
井元署長のこれまでの人生の歩みを紹介し、消防の仕事について映像を流し参加者全員で見て、生徒が感想を述べた。
「私たちは『必ず助けます』と言います。今の世の中、『必ず』『絶対』という概念は無い。しかし、私たちは『必ず助けます』と言います。私たちは人を助けるために、この仕事に着きました。そのためには、何をしても助けます。そのため何をしているかというと、私たちはプロ集団なので、日夜24時間、絶えず人を助けること、どうやったら助けられるのかを考えています」と話した。
「具体的には、体力をつける。資機材を使いこなす。最新の知識を持つ。そこまでやるため、自分が使いこなすために徹底的に訓練をする。目を閉じていても使いこなせるぐらいまでする」と説明。
井元署長から「体験と経験の違い」を問われた生徒は「最近したことが体験で、もっと前にしたことが経験」と答えた。
また社会人として、公務員として、消防官としての違いを「体験は、やったことがある。経験は、みんなに話せて知識と技術が伴っていること。体験は誰でもできます。しかし経験までに昇華するためには何をすべきかを大事にしてください」と話した。
阪神淡路大震災に被災したときの体験を語り、家具の固定や外出先でどこから脱出するかの避難経路の確認などをするよう説明した。
救助隊が到着し、井元署長の指示の下、安倍達也第2消防係救助係が入室。火災現場で逃げ遅れた人がいる想定の屋内侵入訓練を披露した。
見た後、実際の装備やホースや筒先の重さを持って体験し、消防車の資機材を見学した。
質疑応答では、井元署長や安倍さんが丁寧に答えた。