大分県立日出総合高校の機械電子化3年生6人が作成した「防災ベンチ」の第1号が10月31日午前10時、日出町中央公民館に設置された。
「地域防災」をテーマに学習をする中で、グループごとに課題研究に取り組んだ。機械電子化の神田零さん、河野漣翔さん、佐藤尚哉さん、島末歩さん、藤内哉翔さん、橋本悠太さんのグループは、日頃はベンチとして使え、災害発生時には座面が担架になり、ベンチの下には防災用品が収納できるようになっている「防災ベンチ」を作成した。ベンチは、横183㌢、奥行き38・5㌢、高さ42㌢。
堤荘司校長が「地域防災という大きなテーマを持ちながら、課題研究や総合的な時間の探究活動などに取り組んでいます。機械電子化の課題研究の中で、3年生が日頃の授業での学びを生かして、防災ベンチを考えて作成しました。是非、実際に活用してもらい、使い勝手などの課題をフィードバックしてもらうことでさらに学びを深めていくと思います」とあいさつ。
出席した佐藤さん(18)と島末さん(17)が使い方を説明。恒川英志日出町教育長が「大変すばらしいベンチをありがとうございます。創意工夫、大きな努力がこのようなすばらしい防災ベンチという形になったと思います。取り組みを通して得た防災に関する知識やスキルは、今後、地域のために役立ててもらいたい」とお礼を述べた。
島末さんは「担架になる部分をケガをしないように、キレイにしました。地域の人の役に立てるように活用してもらいたい」。佐藤さんは「溶接を担当し、適度なスピードで溶接しました。これからも防災意識をもち、後輩にもこれとは違うアイデアを出してもらいたい」とそれぞれ話した。
「防災ベンチ」は日出支援学校にも1台贈った。今後は、軽量化などにも取り組み、さらに使いやすい防災ベンチを考案していくとしている。