別府ロータリークラブ(山名健太郎会長)は、子どもたちや親子で地震に備える防災体験フェアを15日午前10時、市立境川小学校体育館などで開催し、多くの人が参加した。
8年前の熊本地震の際には、被災した熊本の子どもたちを招く取り組みもしたが、今の小学生は当時の体験をしていないまたはあまり覚えていない。今年はじめには能登半島地震が発生、南海トラフ巨大地震も懸念される中、体験型のイベントで防災について考えてもらうきっかけにしようと初めて実施。国際ロータリー第2720地区の地区補助金事業を活用。別府市、境川地区防災士会なども協力。実践的な防災行動を楽しみながら学ぶことで、地域全体での防災意識を高めるのが目的。
おおいた建設人材共有ネットワークBUILD OITAが協力し、VR(バーチャルリアリティー)ゴーグルをつけて「おおいた防災VR」の地震編などを体験したり、災害メタバース河川災害編でゲーム感覚で学んだり、ドローンサッカー、GPS搭載のバックホウ型ロボットを操作して土砂撤去の体験をした。
防災士会は、段ボールをガレキに見立てて、障害物を作った。安全を確保しながら進むと、ゴールではお菓子がもらえるブースを設置。また、非常食の展示・試食、防災グッズの展示・使用体験、仮設避難所体験、防災講話があり、参加者は防災・減災に必要な知識を体験しながら習得した。
さらに、外では地震体験車「ユレルンダー」も登場。震度6弱の揺れを体験。机が大きく揺れ、モニターの中では家具などが倒れる様子も映し出され、体験した人は「ものすごく揺れる」「これはヤバイ」などと話した。
山名会長は「能登半島地震などもあり、子どもたちに体験することでいつくるか分からない災害に備えるきっかけにしてもらいたい。多くの人が防災意識を高めるきっかけになればと思います」と話した。