東智恵さんの個展「春を待つ」

2階には48点の作品が展示されている

 アナログとデジタルを使い分けながら、女性や植物をモチーフに色鮮やかで幻想的な世界観を表現する画家の東智恵さんの個展「春を待つ」を23日まで、北浜1丁目の別府やよい商店街内の「北浜租界」で開催。
 2023年から今までに手掛けた作品48点(2階)が展示されており、掛け軸や座椅子などに本当の桜の花びらと見間違えるような絵(アクリル)で描かれている。1日に来た観光客も「本当の花びらと思った」と感想を述べているという。気に入った作品があれば、値段は決めていないが販売もしている。
 また3階では、在廊している東さんが作業を公開しており、作品も展示。また半袖のTシャツ、ポストカードなどを販売。
 東さんは「桜を描くことが、写経のようなエディテーション(瞑想、黙想の意、心を沈めて集中したり、無心になったりすること)のような感じ。それを続けていくとどうなるのかを実験しています」
 「大阪で壊される家があり記念としてグループ展をすることになったとき、作品を持って行かずに筆と絵の具だけを持っていき、その場で作品を作ろうと思いました。そこで立派な柱があり、父の言葉を思い出して『桜を描こう』と思ったのが最初。その後、壊されなかったけど、掃除をする人が本物の桜と思い、取ろうとする話を聞いた。それが心に残っていたので、今も桜の花びらを描いています。意識して本物の花びらのように描いています」と話した。