市制100周年で小中学生が映画制作体験

映画の作り方を教えてもらった
上映会を終えて、みんな笑顔で記念撮影をした

 別府市は、市制100周年記念事業として「小学生映画制作教室」を12日午前9時、市公会堂で行った。小・中学生16人が参加した。
 昨年3月にビーコンプラザで開催した「市政フォーラム」の時に、小学生から「映画を制作して、地域おこしに協力したい」との意見が出たことを受けて、実現したもの。映画ライターの森田真帆さんが講師となって、短時間で映画作りにチャレンジした。
 通常、映画は脚本を書き、撮影・編集をして公開するまで何年もかけるケースが多い。それを子どもたちが主体となって、2時間で脚本を作り、撮影・編集をして午後5時から上映会をするというタイトなスケジュールで行われた。
 はじめに、森田さんが映画づくりの基本を説明。「映画には、企画をするプロデューサーがいて、予算を決めて集めて、監督、脚本家、キャストを決めていきます。全員のスケジュールを押さえたら、撮影が始まります。大人の監督でもやらないような短期間での制作をしてもらいます」と話し、3つのグループで監督、カメラマン、俳優を選んだ。監督は、ジャンルを決めて自ら脚本を書く。2時間かけて悩んでいる間に、俳優陣は演技の練習をした。
 アクション系を選択したタラ組は「ブラックホーネット」とタイトルをつけ、少年が手の甲にタトゥのある悪の組織から狙われるストーリーに。ホラー系を選択したコムラ組はタイトルを「もーいいかい。」として、少年がブリッジしながら追いかけてくる化け物などに追われる作品を作った。日常系を選択したコジマ組は、隠れている妹を探す少年を主人公にした「かくれんぼ」を制作した。
 どの作品も、公会堂内で撮影が行われ、5分程度の作品に仕上がった。上映会では、長野恭紘別府市長や保護者も観覧し、作品が終わるたびに大きな拍手が送られた。参加した子どもたちは「大変だったけど、楽しかった」「制作を通じて、新しい友だちが出来た」「疲れたけど、面白い映画が作れてよかった」「スマホで撮影し、肩が凝った」など様々な意見が出たが、みんな笑顔だった。
 長野市長は「みんな、天才だと思いました。みんなが楽しそうなのが一番うれしかった。みんなの楽しそうな顔を見て、やってよかったと思いました」と感想を語り「機会があれば、多くの人に見てもらいたい」とした。最後は、別府短編映画の「大怪獣ブゴン」も登場し、一緒に記念撮影をした。