大分みらい信用金庫は、景気動向調査を行った際、「中小企業における人手不足の状況と働き方改革への対応について」特別調査を行った。対象は215事業所。
人手不足の認識について、全体では「適正」と答えた事業所が49・3%だったが、「人手不足」と答えた事業所も49・8%とほど同数。業種別で「人手不足」と答えたのが多かったのは、建設業72・7%、製造業67・6%、サービス業51・7%などとなっている。人手不足の内容については、ほとんどの業種が「現場作業関係」と答えており、「営業・販売関係」を多く答えたのは、不動産業だけだった。女性や高齢者、外国人の活躍についてはすべての業種で「どちらともいえない」と答えている。女性については23・6%、高齢者は11・3%、外国人は6・2%が「増やす方針」とした。
改正入国管理法による外国人労働者の受け入れ拡大が見込まれているが、外国人労働者の採用(予定を含む)の方針については「採用していない」と答えたのが90・1%と多い。採用していない事業者は「そもそも人手が足りている」が多く、「情報不足でよくわからない」「メリットを感じない」「文化、コミュニケーションへの対応が困難」などを理由としてあげている。
働き方改革では、時間外労働の上限制限や有給休暇取得の義務化への影響を質問。40・9%が「影響を受ける」としており、「影響があるかどうか分からない」29・8%、「影響受けない」29・3%。「影響を受ける」と答えた事業所を対象に、対応について質問。「従業員への処遇・待遇の改善」が13%で、勤怠管理の徹底、受注の取捨選択・業務の再構築や縮小、設備投資・IT化による業務効率化などとなっている。
対策として取り組んでいること、取り組みたいことについては、長時間労働の是正、賃金引き上げと労働生産性の向上、女性・若者が活躍しやすい環境整備などがあげられた。