別府市議会副議長

市民の代弁者として

安部 一郎(あべ いちろう)さん(63)

 3月別府市議会定例会で副議長に選任された。2019年に続いて2回目で、戦後の市議会では初めてのこと。
 別府生まれの別府育ち。子どもの頃から祭りが大好きで、別府の主な祭りには必ず顔を出す。自宅には音響設備や発電機など祭りに必要なものがそろっており、声がかかれば貸し出しているという。
 別府鶴見丘高校から国士舘大学に進学したが、家業を継ぐために茶業試験場に研究生として編入した。
 「これまで政治には全く興味がなく、声がかかったことはあったけど、断ってきた。しかし、先輩議員から、地域代表として手をあげてはどうかと言われ、こういう人間がいても良いかなと思うようになった」と振り返る。
 「政治家には色々なタイプがあると思いますが、理屈を並べていくタイプになろうと思った。それはいつも追い続けなければならず、つらい作業ですが、それをやろうと思った。町の御用聞きを始めて、どんな小さな声でも聴いていきたいと思っています」。
 これまで、ほぼ欠かすことなく一般質問を行ってきた。「すべては観光振興につながっている。議員は、市民の代弁者。いろんなことを勉強しなければいけない」
 「副議長は質問が出来ず、討議の場がなくなるのは残念だが、この間、何ができるか考えていきたい」と話す。
 「議会、執行部、市民の調整役に徹したい」と語る。
 2017、2018年は予算決算特別委員会の副委員長。2023~2025年3月まで厚生環境教育委員長を務めた。
 趣味は「今は何もないが、若い頃は旅行によく行きました。地雷撤去とか。一番印象に持っているのは、カンボジア」と話す。家族は、妻と娘3人で全員独立し、孫5人に恵まれた。