
佐藤樹一郎県知事
佐藤樹一郎大分県知事による別府大学生への「大分学」講義が23日午後2時40分、同大学32号館400番教室、500番教室で開催し、学生540人と教職員約30人の計約570人が聴講した。
友永植学長が「佐藤県知事にはかねてより本県の発展にご尽力いただいており、その卓越したリーダーシップと未来を見据えた革新的な政策は、県民にとって大きな希望の光です。特に県民生活の向上と産業の振興においては、目覚ましい成果を挙げています。本講演では、貴重なご経験と深い洞察力に基づいた未来志向のお話を伺えることを楽しみにしています」とあいさつ。
佐藤県知事が「『安心・元気・未来創造ビジョン』実行元年」をテーマに講演。
同ビジョンは▽性格・役割=県行政の長期的・総合的な指針、最上位計画。県民と行政が、目標を共有し、力を合わせて取り組む内容を示したもの▽期間=令和6年度から15年度の10年間。ただし中間年にあたる令和10年度に見直し▽計画策定の基本的な考え方=これまでの成果の継承と新たなステージへの発展。県民の声、想いをカタチに。「10年度のさらにその先」も見据えて▽基本目標=誰もが安心して元気に活躍できる大分県。知恵と努力が報われ未来を創造できる大分県▽計画の全体像=安心・元気・未来創造―としている。
そのほか、今年度一般会計当初予算の概要、災害に強い県土づくりと危機管理の強化、自ら考え・動き・みんなで実現する元気な農林水産業、未来へつながる交通ネットワークの充実と企業立地・産業集積の促進などについて話した。(詳細については現在、本紙に連載中)
質疑応答では、学生から「若い世代に求めることや出来ることはありますか」「ヤングケアラーを早期に発見、把握するために大分県でどのようなことをしていますか」「大分県の看護師の数は全国平均を上回っていますが、大分市や別府市に集中しており、地域偏在があることを知りました。高齢者の増加に伴う在宅医療ニーズが増加していることは、高齢化が進んでいる地域に行くほど在宅ニーズが高まると思います。地域で看護師として就職する選択ではどのような看護師に育てばいいのでしょうか。また私たちがそのような看護師になるための助言をいただければ」などの質問があり、佐藤県知事は一人ひとり丁寧に答えた。
最後に、学生を代表して国際経営学部国際経営学科1年の山縣愛果さんが「本日は貴重なお話をしていただき、ありがとうございました。私は高校生のとき、探究活動で大分県の地域活性化について調べました。今回の内容も知っていることが多くありました。この講演を通じて、将来の目標に向かってもっと頑張ろうと強く思いました」と謝辞を述べた。