
別府保護区保護司会(髙橋護会長)が令和7年度総会・研修会を8日午後2時、別府市社会福祉会館多目的広場で開催。同会、別府地区更生保護女性会から約60人が出席した。
髙橋会長が「昨年、第74回社明運動作文コンテストにおいて、別府市から全国最優秀賞である法務大臣表彰を受賞されるということがありました。私たちの活動に力強い勇気を与えてくれました。保護司各位におかれましては、日ごろより地域の安全安心を守るため、多岐にわたる活動で、尽力をいただいています。犯罪や非行をした人の立ち直りを支援する活動は、社会にとって不可欠なもの。別府保護区が一つになって、さらなる躍進ができるように願います」。
小野治文大分県保護観察所長は「保護観察事件は現在130件、生活環境調整事件が現在240件、合計で370件が継続しています。大分県に保護観察官は5人しかいませんので、実際、370件の事件は県下670人の保護司が担当しています。保護司なくしては更生保護は成り立たないという実情があります。保護司との面接をすることで、信頼が生まれます。仲間を増やそう、理解者を増やそうというように、これからも進んでいきます」。
続いて来賓の阿部万寿夫別府市副市長は「崇高な使命感と熱意を持って、更生を目指している人たちの期待になっていると思います。地域社会の犯罪、非行の未然防止や青少年の育成のために地域の力や皆さんの支えが何より必要。これからは人と人とのつながりが再構築され、犯罪や非行のない地域づくりにつながる」。
羽田優一別府警察署長は「全国的な犯罪情勢ですが、再犯者による犯罪が全体の約半数に及びます。犯罪の無い安全で安心して暮らせる社会の実現のためには、罪を犯してしまった人たちの更生を成し遂げることも、重要な課題。別府警察署としましては、引き続き皆さま方とともに社会を明るくする運動を通じて、積極的に取り組みます」とそれぞれあいさつした。
また来賓の幸田俊光別府署生活安全課長、鶴岡まり子別府地区更生保護女性会会長、田辺裕別府市民福祉部長、入田純子別府市ひとくらし支援課参事、満名智美大分保護観察所観察官が紹介された。
春の叙勲で瑞宝双光章を受章した久恒正典さん(72)に花束が贈られた。
総会に移り、髙橋会長が議長を務め、昨年度の事業、決算、監査が報告され、拍手で承認された。
今年度は、薬剤乱用防止街頭啓発活動、第46回大分県更生保護大会・社明作文表彰式、第75回社会を明るくする運動など56事業計画を決め、予算を計上した。
役員改選(任期2年)があり、髙橋会長は再任となった。
総会終了後、研修会が行われ、満名観察官が「保護観察の実情」をテーマに講話した。