県消防救助技術大会に向けて訓練披露

ロープブリッジ渡過を披露する植田悠介さん
激励をした長野恭紘別府市長と
訓練披露した隊員ら

 第45回大分県消防救助技術大会(23日、大分市消防総合訓練所)の6種目に出場する別府市消防署員18人が13日午前9時、長野恭紘別府市長に訓練を展示した。
 日夜訓練に励んでいる出場隊員の救助技術の披露および士気の高揚、より一層の団結強化が目的。
 出場種目は、ロープブリッジ救出、ロープブリッジ渡過、ほふく救出、はしご登はん、ロープ応用登はん、引揚救助。
 ▽ロープブリッジ救出=4人1組(要救助者を含む)で、2人が水平に展張された渡過ロープ(高さ7㍍)により対面する塔上へ進入し、要救助者を救出ロープに吊り下げてけん引して救出した後、2人が脱出した。
 ▽ロープブリッジ渡過=地上7㍍の高さに水平に張られた往復40㍍のロープを渡る。往路はセーラー(腹ばい)渡過、復路はモンキー(仰向け)渡過でその安全確実性と所要時間で評価される。隊員がスタートの合図で、体をロープに水平になるようにしバランスを取りながら左右の腕でロープを掴みながら進んだ。
 ▽ほふく救出=3人(要救助者を含む)1組で、2人が煙道前5㍍の位置からスタートし、空気呼吸器を着装して確保ロープ及び小綱を両足首に結着した後、煙道を検索して、要救助者を屋外に救出し、2人が協力して要救助者を搬送した。
 ▽はしご登はん=塔前5㍍の位置からスタートし、自己確保の結索を行った後、垂直はしごを15㍍を登はんした。
 ▽ロープ応用登はん=登はん者が塔前2㍍からスタートし、地上高15㍍の到達点まで器具を使わずにロープのみで登った。
 ▽引揚救助=5人1組(要救助者を含む)で2人が空気呼吸器を着装して7㍍上の訓練棟から塔下に降下し、要救助者の元に走っていき、塔下へ搬送する。その後、要救助者を4人で協力して塔上へ救出した後、2人はロープ登はんにより脱出した。
 訓練を視察した長野市長は「皆さんの日ごろからのチームワーク、気迫のこもった動きに感動しました。素晴らしい動きでした。皆さんの日ごろからの別府市を、市民の安全安心を守る姿を、多くの人に見ていただきたい」と訓示した。
 出場隊員を代表して宮﨑将・第1中隊第2消防係救助隊員(34)は「本日の訓練披露ですが、全チームが緊張感を持ち、本番どおりの緊張感で臨めました。日ごろの訓練の成果が十二分に発揮できたと思います。市民や多くの観光客に、安心安全をアピールできるような形で大会本番を迎えたい」と答えた。
 長野市長に訓練を披露した隊員と当日マークした記録は、次のとおり。(敬称略)
 ▽ロープブリッジ救助(標準タイム1分15秒)=安部匠、山根知也、河野蓮、阿部泰己(48・79秒)▽ロープブリッジ渡過(標準タイム28秒)=植田悠介(22・67秒)▽ほふく救出(標準タイム1分2秒)=西元一颯、山地晃平、千葉優大(50・04秒)▽はしご登はん(標準タイム24秒)=本田隆文(20・14秒)▽ロープ応用登はん(標準タイム16秒)=阿部泰己、惠藤航平(14・88秒)▽引揚救助(標準タイム2分9秒)=藤内勇往、佐藤正海、吉渡怜、宮﨑将、山地晃平(1分21・61秒)