別府市防災パトロールを実施

災害対策工事などが進む現場を確認

 別府市は、令和7年度防災パトロールを16日午前9時、市内5カ所で行った。例年、豪雨や台風などの風水害が発生しており、多発期を前に安全点検を行っている。別府市や県別府土木事務所、国土交通省九州地方整備局、陸上自衛隊第41普通科連隊、県東部振興局、市消防本部、市消防団など関係機関・団体から23人が参加した。
 開会式で、大野高之市防災局長が「昨年度を振り返ると、県内では取水期にかけて集中豪雨や台風による被害が幾度となく発生し、市民の災害に対する意識も高まっています。自然災害の頻発、激甚化を受け、備える力を一層高めていくことが求められています。地域の危険個所を関係機関が一緒に点検し、防災、減災の観点から改善すべき点を洗いだす意義のある取り組みです。関係機関が一体となることで、より実効性の高い対策の立案につながる」とあいさつ。
 災害の発生が予想される地域は、大分県の危険度ランク基準に基づき、A(過去数回にわたって被害が発生しまたは現に被害が発生しつつあるか近い未来発生する恐れがあるなど)、B(Aほどではないが、比較的被害の発生する危険度が高い)、C(被害が発生する恐れはあるが、建物等に被害は比較的少ないか道路などに被害が生じる恐れがある)の3段階。パトロール個所は、最近パトロールをしていない場所や、危険度がAやBのままなどを基準に選んだ。
 はじめに、観海寺のランクAの個所へ。県が対策工事をしている場所で、砂防ダム2基のうち1基はすでに完成し、2基目も今年度完成予定であることが説明された。急傾斜地崩壊対策事業が進む堀田(B)、台風10号の被害を受けた東山(新規)、特定緊急砂防事業を行っている大字鶴見の境川(A)、急傾斜地崩壊対策事業の御幸の5カ所を見て回った。参加者は、県などの説明を真剣に聞き、周辺の写真を撮るなどした。