まちづくりに関する市民意識調査

 別府市は、まちづくりに関する市民意識調査の調査結果を発表した。年に1度実施している調査で、今回で3回目。
 別府市の政策に対する満足度や重要度、主観的な幸福感などを調査。無作為に抽出した18歳以上の市民2千人に対して郵送し651件の回答があった。回収率は、32・6%。実施期間は昨年12月23日から今年1月15日まで。
 別府市が行う▽観光・産業▽健康・福祉▽子育て・教育▽都市基盤▽環境・くらし▽協働・コミュニティ▽行財政運営の7つの分野で、満足度と重要度を調査した結果、満足度、重要度ともに高かったのは「安全で安心な水を、誰でも持続的に生活に使用できている」「生活排水が適正に処理され、良好な水環境が持続的に保たれている」といった都市基盤の中の上下水道の取り組みだった。重要度は高かったものの満足度が低かったのは、都市基盤の中の公共交通に係る取り組み。防犯・防災の取り組みは満足度は中位だが、重要度が高い。
 オンライン手続きについて「利用したことがない」と答えた人は51・8%だったが、「利用したことがある」と答えた人も31・3%いた。
 市の施設やインフラ整備、情報発信についての項目では「誰でも利用しやすく、行きたくなるような公園整備がされているか」の質問には、「とても思う」が10・3%、「思う」が38・1%。市道におけるユニバーサルデザイン、バリアフリーの満足度は「満足」「やや満足」があわせて24・9%、「やや不満」と「不満」は合わせて39・7%だった。
 地域活動については、6割の人が「参加していない」と答えている。参加していない人の理由では「きっかけがない」18・9%、「活動を知らない」17・8%、「自治会に加入していない」と答えた人も16・3%いた。
 地域生活での幸福度では、最も幸福度が高いと評価されたのは「身近に自然を感じることができる」が最も多かった。次いで「自宅に心地のいい居場所がある」「精神的に健康な状態」「自然と向き合う喜びがある」などとなっている。
 別府市への愛着については、「感じている」「どちらかといえば感じている」を合わせると79・1%が愛着と感じている。「住み続けたい」と答えた人は、78・8%で、愛着を感じて住み続けたいと思っている人が多いことが分かる。
 長野恭紘別府市長は会見で「調査結果を分析し、経年による変化を検証しながら、市民に寄り添う市政の実現に向けて、これからも別府に愛着を感じ、住み続けたいと実感できる満足度の高い行政サービスに取り組んでいく」と話した。