

第107回全国高校野球選手権大会の5日目となる9日の第4試合(午後7時15分開始)で大分県代表の明豊は千葉県代表の市立船橋と対戦し、6―2で勝利し、3年ぶりの初戦突破を果たして2回戦に進んだ。
明豊が先攻の1回表に3番の岡田晴樹主将(右翼手)が左安打で2死から出塁し、先取点を狙い得点圏に進もうと盗塁を試みるが、市立船橋の花嶋大和捕手が阻止して3死となった。
その後、両投手の好投と堅守で1回裏、2回はゼロだった。
明豊の攻撃となる3回表、7番の林亮佑選手(二塁手)はフルカウントから真ん中低めの直球をよく見て四球で出塁。辻田拓未選手(捕手)、先発の寺本悠真選手(投手)が犠打を試みるが失敗し、2死1塁。同校では生徒会長を務める1番の井上太陽選手(右翼手)は花嶋捕手の悪送球で出塁し、2死1、2塁と先制点の好機を迎える。市立船橋の暴投で、走者がそれぞれ進み、2、3塁へ。2番の藤翔琉選手(三塁手)が真ん中低め143㌔の直球を中適時打とし、2点を先制するが、市立船橋の花嶋捕手が1塁に送球し、藤選手を走塁死させた。
追加点が期待された5回表の明豊は、寺本選手が真ん中低めに投げられた138㌔の直球を中安打で出塁し、2死1塁。井上選手が125㌔のカットボールを右適時三塁打で待望の追加点を挙げる。続く藤選手の適時二塁打でさらに1点を追加し4点差とする。
6回表には、クリーンナップの4番の加納悠成選手(左翼手)が3―1の5球目となる外角真ん中に投げられた129㌔のスライダーを左安打とし1塁に出塁。5番の山口純輔選手(一塁手)が内角低めの137㌔の直球を右安打にし無死1、3塁と追加点の好機を迎える。6番の川口琥太郎選手(遊撃手)が真ん中低めの128㌔のスライダーを右適時打とし点差は5点に。
千葉県147チームの頂点に立つ市立船橋も7回裏、魔曲「市船ソウル」が一塁側アルプス席から流れる中、6番の清水公輔選手(三塁手)が中安打で1塁に出塁。7番の吉崎大惶選手(遊撃手)は遊内野安打で1死1、2塁と得点圏に走者が進む。8番の川崎耕司選手(投手)が犠打を成功させ、2死2、3塁となる。9番の満崎隆一郎選手(二塁打)がフルカウントからの適時内野安打で1点を返す。
明豊の8回表、川口選手の中安打、林選手の右安打で1死2、3塁とし、追加点の好機。辻田選手の中犠飛で川口選手がタッチアップで本塁を狙うが、市立船橋の中堅手である井上舜也選手の見事な返球で得点を許さなかった。
魔曲「市船ソウル」が流れる8回裏の市立船橋の攻撃で、花嶋選手が四球で出塁。2死1塁から井上選手が右安打で出塁し、明豊の井上選手の送球が乱れて、市立船橋が2点目を入れる。
明豊の9回表、井上選手が4球目の112㌔の外角真ん中カーブを左二塁打で出塁すると、岡田選手が2球目の138㌔のが外角高目の直球を右適時三塁打で1点を追加し点差を再び4点差とする。
最後の攻撃となった市立船橋の9回裏の攻撃、2死1、2塁から追加点が期待されたが、2番の小島直大選手(左翼手)を遊飛に抑え、3年ぶり初戦突破となった。
途中、解説者が明豊の守備に対して「広い甲子園が狭く感じる」と称賛していた。
明豊の次の試合は、大会10日目となる15日第3試合(午後1時予定)に佐賀北(佐賀県代表)と対戦する。