
別府市町内公民館連合会(会長、藤野峰雄乙原公民館長)は、館長研修を20日午後1時半、市公会堂で開催した。約90人が参加。
近年台風などの被害が全国的に多発している中で、町内公民館の役割を再認識し、対応について研修するため、「防災」をテーマに実施した。
藤野会長が「最近、線状降水帯による雨で九州は大きな被害がありました。乙原は、山に面した家が多いので、公民館を開けておきました。避難する人いなかったが、『開けていてくれて心強かった』と言われました。町内の人は地元の公民館を頼りにしている。準備をしておけば、慌てることはないと思う」とあいさつ。
「防災にかかるアンケート調査」の結果から、公民館によっては、車椅子やリヤカーなどの備品を準備しているところがあったり、ひとまもり・まちまもり協議会ごとの訓練に加え、町内だけでもやっているところも多いことが分かった。
また、アンケートの質問の中から、防災危機管理課が答えた。「高齢者が増加している。市の避難所は遠い。誘導はどうすれば」の質問に「地域によっては遠いところあり、自治公民館への避難もあると思う。誘導は地域の協力が必要」などと答えた。
引き続き、内田明宏内田病院長が「避難生活で、何が大事で、何ができる」と題して講話した。「立場上いろんなことが気になると思いますが、まずは自分自身のこと、家族のことが大事。医療は、災害が起きた時は、医療スタッフが圧倒的に足りなくなります。運ばれてきた人への対応だけで手一杯になる。医療機関自体も被災するし、情報がめちゃくちゃになって伝わり、混乱します。そのため、業務継続計画を策定し、最低限必要な準備をしている」とし、エレベーターが停止した場合の輸送方法など実践的な防災訓練を行っていることを解説。
「災害時は、やれることをやれる人がやるしかない。迷っている場合ではない。そのために、知識を沢山もっていてほしい」「避難所では、動けずストレスも多いし、新型コロナ、肺炎、インフルエンザ、マイコプラズマ肺炎、レジオネラ菌、百日咳、破傷風、ノロウイルスなどの感染症も心配。同じタオルを使うことで感染することを頭に入れておいてほしい。また、健康チェックカードをつくっておくと良い。手洗い、うがい、できるだけマスクをする、トイレはできるだけキレイにすることが大切」などと話した。