
のぼり旗を寄贈した竹山武志さん(前列右から2人目)
「沓里KAZUSATO交通事故ゼロを目指す会」代表、大分市交通指導員の竹山武志さん(58)は「のぼり旗・卓上のぼり旗寄贈」を26日午後2時30分、別府警察署2階会議室で行った。
9年前の平成28年3月20日、自宅前の道路を手を挙げて横断中の息子沓里さん(当時4)が、車にはねられ、3時間後に尊い命を失った。その後、武志さんと文さん(52)の夫婦は大分市野津原校区の交通指導員として活動し、交通事故ゼロをめざした取り組みを行っている。
「交通事故ゼロ」「交通安全」「安全運転」の願いが込められた赤・黄・青ののぼり旗と卓上のぼり旗を交通安全関係各所に寄贈している。別府署にはのぼり旗300枚、卓上のぼり旗210枚を寄贈した。
今回寄贈を受けたのは、公益財団法人大分県交通安全協会別府支部、別府市。
寄贈式には、竹山さん、妻の文さん、次男の弦伸さん(18)=高校3年生=、三男の佳克さん(15)=高校1年生=、二女の明里さん(7)=小学2年生=の5人、県交通安全協会別府支部から大鍜治光子副支部長(支部長代理)、別府市から田辺裕市民福祉部長が出席した。
竹山さんが「シールを大分県に寄贈したり、のぼり旗を3色作って掲示してもらったりしてきました。別府署長に大学時代の同級生の羽田優一さんが就任したことを受けて、寄贈が決まりました。3色にしたのは、信号の色。赤は『危険』、黄色は『注意』、緑は『安全』を意味しています。私たちの願いは『事故ゼロ』です。日常の何気ない生活の中で3色ののぼり旗を見て、心の彩りとして安全な生活に関与できれば」とあいさつし、大鍜治副支部長、田辺市民福祉部長にのぼり旗を引き継いだ。
寄贈を受けた2団体を代表して大鍜治副支部長が「いただいたのぼり旗は、私たちの交通安全活動に大いに役立たせていただきます。交通安全に対する深いご理解と格別のご協力をいただいておりますことに対して厚くお礼申し上げます」とお礼を述べた。
記念撮影終了後、竹山さんは「別府市に寄贈する一つの理由としては、未解決の大学生死傷ひき逃げ事件の早期解決として、一日でも早く容疑者が逮捕され事件が解決してほしい。私たちも事故の被害者遺族です。一日でも早い解決してほしいとの思いも込めて、別府警察署にお世話いただきました」と話した。
県交通安全協会別府支部は、各地域分会に配布し定期的な交通安全運動などで使う。別府市は、交通安全運動時の啓発活動など市の交通安全施策で活用する。